ガタガタした歯並びや八重歯、出っ歯、すきっ歯などの気になる歯並びを、きれいに整えることができるのが歯列矯正。自分の歯並びが良くないことを気にしているものの、「費用が高いし、通院する時間が取れない」などの理由から、ハードルの高さを感じている人もいるでしょう。そこでいま、注目されているのがデジタル技術を活用した「オンライン矯正」。歯列矯正の問題や不安を取り除き、より身近なものにしてくれると期待されています。※本稿は、テック系メディアサイト『iX+(イクタス)』からの転載記事です。
身近なデジタル技術で実現!最短1回の通院で歯並びを整える「オンライン矯正」 (※写真はイメージです/PIXTA)

オンライン矯正の注意点は?

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

メリットが多いオンライン矯正ですが、いくつかの注意点もあります。

 

基本的に自己管理が必要

マウスピース矯正では、その効果はマウスピースの装着時間に影響され、一般的に1日20時間以上の装着が必要だとされています。しかしマウスピースの交換スケジュールは基本的に自己管理であり、うっかり装着や交換を忘れていた、といった事態がオンライン矯正では起きやすくなります。そのため、SNSなどで毎日の装着時間のチェックやマウスピースの交換時期を教えてくれる仕組みを持つものもあります。

 

適応症例が限られる

オンライン矯正で対応できるのは、基本的に軽〜中程度の歯列矯正です。そのため、歯がきれいに並ぶスペースを確保するために抜歯が必要なケースや、歯のねじれが強い、歯を大きく移動させる必要がある、骨格的な不整が大きい、などの場合にはオンライン矯正では対応できないことがほとんどです。

 

対応する歯科医院が少ない

先に書いた通り、オンライン矯正といえども初回には実際に歯科医院を訪れて、口の中のチェックやデジタルスキャナーによる歯型の採取などの診察を受ける必要があります。しかし、それらはどこの歯科医院でも受けられるわけではありません。現在、対応している提携の歯科医院は、どの業者でも都内や関西などに数える程度。遠方に住んでいる人にはハードルが高く、今後のサービス拡大に期待がかかります。

 

冒頭でも述べたように、歯並びを整えることには見た目を良くすることはもちろん、健康維持にも寄与するなど、メリットは少なくありません。そして、オンライン矯正は、ここまで見てきたようにいくつかの注意点があるものの、これまでハードルの高さを感じさせた歯列矯正を、かなり身近なものにしてくれるといえるでしょう。