近年、年齢や性別を問わず「ライター」を目指す人々が増えています。稼げるライターになるには、どうすればよいのでしょうか? 最低限押さえておきたい知識として、しげぞう(地蔵重樹)氏の著書『人生を変える! 50歳からのライター入門』(時事通信社)より「SEOってなに?」を見ていきましょう。ライター初心者だけでなく、アフィリエイトサイトを運営するブロガーなどにも役立つ内容です。
初心者ライターやブロガー必見!検索順位を上げる「SEOライティング」の超キホン (※写真はイメージです/PIXTA)

「SEO」とは、検索順位を上げるための対策

Web媒体で記事を書いていると、「SEO」という言葉を頻繁に目にします。SEOとは「Search Engine Optimization」の略で、「エス・イー・オー」と読みます。日本語では「検索エンジン最適化」と訳され、検索サイトでの検索結果をより上位に表示させるための対策を意味します。

 

私がWebライティングを始めた当時は、SEOはWebサイトの運営側が仕掛けるものでした。しかし、近年はライター側の関与も求められるようになり、「SEOライティング」と呼ばれるテクニックを駆使できる「SEOライター」を名乗る人も増えてきています。

 

SEOは奥の深い概念と技術ですので、極めることは現実的ではありません。しかしSEOライティングの需要が増加していることから、SEOの入門書(できるだけ薄い本)を1冊は読んでおいて損はありません。本稿はSEOの解説本ではありませんので深入りはしませんが、SEOライティングのさわりの部分だけ紹介します。

最低限押さえておくべき「SEOライティング」の基礎

 

■タイトルの頭か前半にキーワードを含める

タイトルの頭か前半にキーワードを含めます。これは、そのサイトがユーザーの探している情報を提供しているかどうかをタイトルで判断できることを、検索エンジンが評価するためです。

 

■本文では早めにキーワードを盛り込む

これも、ユーザーが本文を読み始めたときに、欲しい情報が書かれているかどうかを早めに判断できることへの配慮です。

 

■いきなり本文に入らない

本文の前にリード文と呼ばれる導入部分を設けることで、ユーザーは本文を読む前に、その記事が自分の求めている記事かどうかを判断でき、本文の理解も助けます。

 

■階層構造を持たせる

記事がタイトル・見出し・小見出し・本文などで構成されていることです。

 

■共起語を含める

前述した通り、共起語とはあるキーワードから連想されやすい言葉です。たとえば「ダイエット」に対しては「食事、レシピ、制限、糖質、メニュー、カロリー、食材、野菜」などが挙げられます。検索エンジンは共起語を記事の評価の手がかりにします。

 

■こそあど言葉を使わない

こそあど言葉とは「これ」「ここ」「こちら」「それ」「そこ」「そちら」「あれ」「あそこ」「あちら」「どれ」「どこ」「どちら」などの指示代名詞を示します。検索エンジンは指示代名詞を理解できないため、可能な限り使わないようにします。

 

■感覚的な表現を使わない

感覚的な表現は検索エンジンに好まれません。たとえば、「X氏は背が高い」よりも「X氏は身長が185センチある」が好まれますし、「気温が高めの真夏日となった」よりも「気温が30度を超える真夏日となった」が好まれます。

 

■信頼性が高まる文末にする

文末に「と思います」「でしょう」「かもしれません」を多用すると、検索エンジンに信頼性が低いと評価されてしまいます。

 

■権威性を高める

記事中に記載している数値や引用文の参照元、引用元として、権威あるサイトへのリンクが張られていると検索エンジンの評価が上がります。権威あるサイトとは、官公庁などの公の機関や研究機関・大学などの公式サイトです。メジャーな新聞社のサイトなども参照元として権威性を高めるために有効です。また、記事の執筆者や監修者が専門家であることを示すことで権威を高めることになります。

 

 

SEOに興味を持たれた方は、ぜひ専門書に目を通してみてください。

 

特にこれからは、Googleが評価の基準として示している「E-A-T」を重視する記事を書いてほしいという依頼も増えてくるかもしれません(あ、この文末はSEO的によくありませんね)。「E-A-T」とは、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の頭文字です。

 

 

しげぞう(地蔵 重樹)

1962年生まれ。フリーランスライター。ビジネス書のブックライティングを中心に、広報誌や業界誌などの印刷媒体から、企業のオウンドメディアやWebマガジンなどのWeb媒体で執筆活動を行っている。会社員時代、勤務先の経営不振による減俸を補うために副業でライティングをはじめ、リストラが行われた際にフリーランスライターとして独立。

著書に『1日1時間から稼ぐ 副業ライターのはじめ方(第3版)』(自由国民社)、『月10万円も夢じゃない! Webを活用して副業ライターで稼ぐ』(秀和システム)、『駅猫Diary』(洋泉社)がある。