ジャルコの主力事業の成長がJ.LENDINGの信用を拡大させる

ジャルコが展開するソーシャルレンディング「J.LENDING」は質をより高めていくフェーズ、新たなステージに変わる段階にきています。募集金額を増やすことを目指すのではなく、良質な案件組成をさらに行い、優良な投資家に継続して投資していただくという独自のモデルづくりを目指していく方針だといいます。JALCOホールディングス株式会社社長の田辺順一氏が「J.LENDING」の将来像を語ります。

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コロナ禍でも不動産業、金融業は成長拡大

クラウドファンディングの1つである「ソーシャルレンディング」が近年、個人投資家を中心に人気が高まっています。年間5~10%という高利回りで、銀行の定期預金や国債に代わる新たな資産運用手段として注目されています。ただ、リスクも大きく、実際にソーシャルレンディング業界では不祥事が繰り返し起きています。

 

そうしたなかで、ジャルコが運営するソーシャルレンディング「J.LENDING」は、親会社が東証、スタンダード市場に上場するJALCOホールディングス株式会社であることに加え、投資家への安心・安全に万全を期していることなど、この連載でも繰り返し、ご説明させていただきました。

 

投資家の方々にもそのことが浸透しきていて、「J.LENDING」は右肩上がりで伸びています。また、コロナ禍に見舞われた2020年以降は、新たに投資を始める人が増加し、ネット証券各社は大きく新規の口座開設数を伸ばしましたが、「J.LENDING」の口座数も増えています。

 

なお、ジャルコの2つの主力事業である不動産業と貸金業についてもコロナ禍の影響はほとんどなく、購入件数・金額は順調に拡大しました。保有不動産は2022年3月現在、34物件、約370億円となっています。また貸金業の融資残高も50億円を超えています。

 

田辺順一・JALCOホールディングス株式会社 代表取締役社長、株式会社ジャルコ 代表取締役社長
田辺順一・JALCOホールディングス株式会社 代表取締役社長、株式会社ジャルコ 代表取締役社長

 

コロナ禍での動きとしては、当社の主力賃貸先であるパチンコホールでの資金需要が高まりました。そのニーズに応えるために直接の融資のほか、パチンコホールが所有する不動産をオフ・バランス(貸借対照表から切り離す)して当社が買い取る事業にも積極的に取り組んでいます。

 

一方で、パチンコ業界はいま再編・淘汰の波が押し寄せてきており、業界は激動のただなかにあります。そのため金融業界はパチンコ業界の先行きを暗く見ていますが、私は逆で、明るい展望を持っています。パチンコホールの店舗数が減少することで、人口あたりのパチンコ台数が適正になり、市場の安定化につながるからです。

 

いま現在、業界は大きく揺れ動いていますが、2~3年後には、当社の融資先企業で安心・安全と判断した企業については、ソーシャルレンディングに移行できると考えています。

 

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「J.LENDING」の安心・安全が認知された

ここであらためて当社のソーシャルレンディングに対する基本姿勢、考え方をご説明したいと思います。というのも、当社の「J.LENDING」はフェーズが変わり、新たなステージに向けて動き出しているからです。

 

前述したように、「J.LENDING」は順調に伸びています。2021年度の募集額(実績)は37億円強で、前年度比で約2.5倍に増えました。2022年度はさらに倍の70億円超を見込んでいます。しかしながら、ここで一気に拡大しようという考えはありません。100億円を目指すことも可能なのですが、あえて抑えています。というのも優良な投資家の獲得に力を入れていく方針だからです。

 

当社は現在、金利の見直しを進めています。投資家の金利(投資利回り)は、これまで事業を軌道に乗せるためにキャンペーンなどを行い、5~8%という高さでした。この金利だと企業への貸付金利も上がり、リスクが高まります。そこで投資利回りを3~4%に引き下げていく考えで、そのためには高金利を期待している投資家だけではなく、新たな投資家層を開拓していく必要があります。これがいまの大きなテーマです。

 

実際、「J.LENDING」の状況を見ると変化が表れています。満期で流出するお金が減少しているほか、いったん流出した1000万~2000万円単位のお金が、新しいファンドを出すと戻ってくるようになっています。

 

たとえば、今年3月に10億円の満期がきました。新規のファンドは6億円分しか組成できなかったため、その10億円で6億円分はほぼ埋まってしまいました。当社は乗り換え制度がありますので、募集時期に償還を迎える場合、一般募集に先駆けて優先的に予約することができます。今回のファンドでは一般募集は200万円程度しかなく、新規申し込み希望者には大変申し訳ない状態でした。

 

残りの4億円は3月に流出してしまったのですが、4月に約2億円のファンドを新規募集をしたところ、ほぼ瞬時に終了しました。

 

つまり、多くの投資家が金利よりも、安心・安全、投資先の内容を重視しているのではないかと考えられます。そこには外部的要因もあり、最近相次いだソーシャルレンディング業界での大きな不祥事により、金利だけを追い求めることへの反省の機運が高まりつつあるのではないかと感じます。それは業界にとってよいことだと私は思っています。

 

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質をより高めていく、新たなステージに

このように当社は、今後はやみくもに募集金額を増やすことを目指すのではなく、良質な案件組成を行い、優良なお客さまに継続して投資していただくという当社独自のモデルづくりを目指していく方針です。質をより高めていくフェーズ、新たなステージに変わる段階にきたと考えています。もちろん、口座数を追い求めないということではなく、まだまだ増やす必要があるのは事実で、時代に合わせながら、拡大していく考えです。

 

そのためにはさまざまな仕掛けが必要で、たとえば金融機関や証券会社との提携が考えられます。それには親会社のJALCOホールディングスの社会的なクレジットをいっそう高める必要があります。

 

実際、業績は右肩上がりで伸びています。2022年3月期の売上高は27億8200万円、経常利益は前年同期比約26%増の10億100万円の増収増益となりました。

 

さらなる成長を目指し、ジャルコの2本柱である不動産と貸金業に力を入れていくほか、新規事業に取り組んでいます。

 

その一つが、知的財産権を活用したビジネスで、無形固定資産の流動化などを行っています。高度な技術など良質な知的財産権を所有しながらポテンシャルを発揮しきれていない主に製造業を対象に、知的財産権担保付融資や知的財産権のセールアンドリースバック、さらに知的財産権の流動化や利活用(売却を含む)によるキャッシュフローの創出支援などを手がけていきます。

 

この新規ビジネスは試行錯誤の連続ですが、そこには意味があり、必ず将来に生きると考えています。ソーシャルレンディングに適した案件も生まれてくると思います。

 

ソーシャルレンディング業界で、当社は最も多く試行錯誤を繰り返し、徹底的に考え抜きながらさまざまなことに挑戦しているという自負があります。レンディングの額を単純に増やすとか、スプレッドが取れればいいというようなビジネス展開はしていません。それが当社の最大の特徴であり、同業他社と大きな差別化を図れると考えています。

 

<株式会社ジャルコについて>
JALCOホールディングス株式会社(東証スタンダード:6625)の子会社。電子部品メーカーだったジャルコは倉庫や商業施設、パチンコホール向け不動産賃貸業や貸金業を始め、再建。2015年からはソーシャルレンディング事業を展開する。
<「J.LENDING」のメリット>
J.LENDINGは、株式会社ジャルコが運営する貸付(融資)型のソーシャルレンディングです。
①投資するローンファンドをご自身で選択
②厳正な審査をクリアした案件
③最低50万円から資産運用が可能
④成約手数料・事務手数料等がゼロ

 

 

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JALCOホールディングス株式会社 代表取締役社長
株式会社ジャルコ 代表取締役社長

1965年生まれ。一橋大学商学部卒。90年野村證券株式会社入社。98年野村企業情報株式会社。02年野村證券企業金融二部課長。04年アイ・キャピタル証券株式会社入社。06年MTラボ株式会社入社。09年株式会社ジャルコ取締役就任。11年2月、株式会社ジャルコ代表取締役社長就任。11年10月、 JALCOホールディングス株式会社 代表取締役社長就任。

著者紹介

連載ジャルコが仕掛ける「J.LENDING」の安全性と成長性

取材・構成/田之上信
※本インタビューは、2022年4月22日に収録したものです。

本連載に記載された情報に関しては万全を期していますが、内容を保証するものではありません。本連載の情報を利用した結果による損害、損失についても、著者ならびに本連載制作関係者は一切の責任を負いません。

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