(※画像はイメージです/PIXTA)

1月3日、米国では新型コロナウイルス感染者が100万人を超えました。オミクロン株の感染者が大半を占めていますが、変異株のピークはまだ先だという当局の発表により、米国では警戒体制が続いています。本記事では、オープンハウスのウェルス・マネジメント事業部が、米国内の「コロナ対策」最新事情を紹介していきます。

米国内の新型コロナ感染者は「100万人超」

米国ではここ数週間、死亡率や入院者数がこれまでの感染者急増時に比べてはるかに低くなっていますが、入院者数は着実に増加しています。

 

こうしたなか、バイデン大統領は、学校は開校し続けるよう呼びかけました。バイデン氏は「患者数の増加に対する懸念とかなりの混乱」があることを認めつつ、新型コロナウイルスによる入院や死亡の大半はワクチン未接種者であることを指摘。米国には対象となる国民全員にワクチンを接種するのに十分なワクチンがあることを改めて強調しました。

 

バイデン氏の呼びかけとは裏腹に、ミシガン州デロイトをはじめ全国の学区では、オミクロン株の急速な拡大とそれに伴う人員不足から、クリスマス休暇後の学校再開を延期する事態が発生しています。また、生徒や教師の迅速な検査体制の確保も課題になっています。

 

一方、米国最大の学区であるニューヨーク市では、学校は開校したままであり、エリック・アダムス市長は「学校は子どもたちにとって最も安全な場所だ」と述べました。しかし、ニューヨークタイムズ紙は、約3分の1の親が新型コロナウイルスへの恐怖を理由に子供たちを家に留めておきたいと報じています。

オミクロン株蔓延対策に、検査キット5億個を無償配布

バイデン大統領は、急増するオミクロン株に対処するための新たな対策として、簡易検査キット5憶個を無料配布することを発表しました。

 

昨年の11月、アフリカ南部で初めてオミクロン株の感染が確認されましたが、現在は世界中に広がっており、米国では新規感染者の4分の3近くを占めています。アメリカでは成人の73%の人が新型コロナウイルスの予防接種を完了していますが、行政は予防接種を受けていない人への懸念を持ち続けています。

 

バイデン氏は、再び自衛と予防接種を受けるよう促しました。彼は、ワクチン接種を受けたアメリカ人の中にも感染者がいることを認めましたが、ワクチン接種を受けていない人は「入院したり、死亡したりするリスクがかなり高い」と強調しました。

 

現在、簡易検査キットは高価なため、地域によっては入手が困難な場合もあります。米政府は5億個の簡易検査キットを購入し、1月から希望するすべてのアメリカ人に無料で提供することを発表しました。さらに、全国の病院に現在の5倍にあたる1,000人の軍医を配備する予定です。

 

英国では家庭での検査は政府から無料で提供されており、米国の検査制度の面で他の国に遅れをとっていることが批判されています。

本記事は、富裕層のためのウェブマガジン「賢者の投資術」(Powerd by OPEN HOUSE)にて公開されたコラムを、GGO編集部にて再編集したものです。