都道府県「お年玉」ランキング…支出最高額「佐賀」は唯一2万円超え (※写真はイメージです/PIXTA)

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お年玉の支出額…コロナ禍で一気にダウン

2022年がスタートし、ゆったりとした正月を過ごしている人も多いのではないでしょうか。子どもがいる家庭では、早速「お年玉!」とせがまれたことでしょう。目をキラキラさせながらもらえるのを待っているものですから、「いくら渡すのがいいのだろう」「あげすぎも良くないし」「少なくてガッカリなんてさせたくないし」…と悩むことも。

 

そもそもお年玉、もともとはお金ではなくお餅を渡していたことが由来だといわれています。

 

年末年始に各家庭で五穀豊穣を祈りまつった神様である「歳徳神(通称、歳神)」。そこに備えたのが丸餅(鏡餅)です。神様が帰るタイミングで、家長から家族や奉公人などに分け与えると、その1年が健康と豊作になるとされていたのです。

 

歳神が丸餅に魂を込めて帰るという言い伝えがあり、「歳神さまの魂の玉」から「お年玉」となったとか、分け与えられる餅が「玉のような餅」だったことから「お年玉」に転じたなど、諸説あります。

 

そんなお年玉が、餅から現金になったのは、意外にも最近のことで、昭和30年代の高度成長期。それまでは家庭でお餅をついて、神様に祀って……としていましたが、そのような風習が徐々になくなり、代わりに手軽な現金を渡すようになった、というわけです。

 

親にとっては「面倒くさい習慣になってしまったものだ」と考えてしまうところですが、子どもにとっては年に一度のお楽しみですから、その期待に応えたいものです。

 

そこで気になるのが、周囲の人はいくらくらいお年玉にお金を使っているのか、ということ。そこで総務省『家計調査家計収支編』で紐解いていきましょう。

 

家計のさまざまな収支について明らかにしている同調査ですが、「お年玉」という項目はありません。ただ、参考にできるのが1月の「贈与金」の項目。1月に関しては、お年玉に使った金額と、ほぼイコールだと推測できます。

 

二人以上世帯で「1月の贈与金」の支出額をみていくと、2021年は1万1,943円。5年前の2016年は1万8,944円でした。2017年1万8,753円、2018年1万8,680円、2019年1万6,996円、2020年1万6,795円と下落の一途をたどり、昨年は一気に下がりました。コロナ禍で帰省の自粛などもありましたが、お年玉の支出にも影響があったのかもしれません。