日本を代表する、そうそうたる企業が名を連ねる自動車業界。この業界で働く人たちは、どれほどの給与をもらっているのでしょうか? 有価証券報告書などから探っていきます。
自動車メーカー8社の平均給与…「トヨタ」「ホンダ」「日産」日本を代表する大企業の給与額 (※写真はイメージです/PIXTA)

自動車メーカー…有価証券報告書から給与事情を探る

車種別にみていくと、2021年上半期(1~6月)最も売れたのはトヨタの『ヤリス』で11万9,112台(一般社団法人日本自動車販売協会連合会調べ)。トップ10のうちトヨタ車が8種占めています。

 

【2021年上半期(1~6月)販売台数】

1位「ヤリス」(トヨタ)119,112台

2位「ルーミー」(トヨタ)77,492台

3位「アルファード」(トヨタ)56,778台

4位「カローラ」(トヨタ)53,864台

5位「ハリアー」(トヨタ)48,271台

6位「ライズ」(トヨタ)47,965台

7位「ノート」(日産)46,879台

8位「ヴォクシー」(トヨタ)41,101台

9位「フリード」(ホンダ)35,551台

10位「シエンタ」(トヨタ)33,753台

 

出所:一般社団法人日本自動車販売協会連合会

 

そんな自動車業界の給与事情をみていきましょう。厚生労働省『令和2年賃金構造基本統計調査』で産業別の給与を確認します。自動車業界が分類される「輸送用機械器具製造業」の推定年収は平均557万5,000円。従業員規模1,000人以上に限ると649万9,000円。さらに大卒男性会社員に限ると747万4,000円です。

 

有価証券報告書から、乗用車を製造する8メーカーの給与事情をみていきましょう。8メーカーのうち、最も平均給与が高いのは「トヨタ自動車」で858万3,267円。続くのが「本田技研工業」で816万8,000円。上位2社が800万円を超えています。

 

各社差はありますが、どこも日本を代表する大企業だけあり、会社員の平均給与を大きく超えています。

 

■トヨタ自動車
858万3,267円
従業員:7万1,373人、平均年齢:40.0歳、平均勤続年数:16.2年

 

■本田技研工業
816万8,000円
従業員:2万5,379人、平均年齢:45.5歳、平均勤続年数:23.8年

 

■日産自動車
796万5,467円
従業員:2万2,825人、平均年齢:41.6歳、平均勤続年数:16.9年

 

■マツダ
628万8,000円
従業員:2万2,611人、平均年齢:41.5歳、平均勤続年数:16.9年

 

■スズキ
665万2,343円
従業員:1万6,073人、平均年齢:40.6歳、平均勤続年数:17.11ヵ月

 

■SUBARU
651万3,152円
従業員:1万6,478人、平均年齢:38.9歳、平均勤続年数:16.0年

 

■いすゞ自動車
759万3,000円
従業員:8,149人、平均年齢:41.3歳、平均勤続年数:19.0年

 

■三菱自動車工業
652万0,000
従業員:1万3,951人、平均年齢:40.7歳、平均勤続年数:15.3年

 

このような自動車業界ですが、「100年に一度の大変革期」といわれています。車とネットが融合し自動運転が可能になったり、自動車が空を飛んだり……子どもの頃にみた映画の世界が現実になろうとしてます。それに伴い、異業種から自動車業界に参入しようとする動きもみられます。今後、業界動向と同様に、給与事情も大きく変わってくるかもしれません。