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大量生産時代の消費行動は「AIDMAモデル」だった
私は、イベントプランナーとして、イベント全体の企画運営を手掛けることももちろんあるのですが、それ以外に、「既存のイベントのテコ入れを図るため、広報として集客を行ってほしい」という依頼もよく受けます。
実際に、東海エリアで毎年行われている音楽フェスで広報を担当し、SNSの改善や、ビジュアル、Googleアナリティクスを使ったデータ分析などを通じて、クライアントが求める成果を上げてきました。
広報や集客というとまず思い浮かぶのは、テレビCMや紙媒体への広告出稿といった、コストのかかる戦略かもしれません。しかし現代においては、SNSという、誰もが無料で使えるツールがあり、既存のマスメディアを使うより低コストで集客を行うことが可能となっています。
集客を考えるにあたって気をつけておきたいのは、人々の消費行動の変化についてです。お金を払ってイベントに参加し、そこでしか味わえない体験を買うというのは紛れもない消費行動なので、イベントの集客では、マーケティングの知識が有効に活かせます。
マーケティング業界でよく知られている人々の消費行動の指針として「AIDMA(アイドマ)モデル」があります。
このモデルは、アメリカの著述家、サミュエル・ローランド・ホールが、1920年代に著作のなかで発表したものです。大量生産、大量消費の時代を迎えていた当時のアメリカにとって、消費行動に照らし合わせ、適切なタイミングで情報を届けることは、極めて重要なミッションであり、それに応える形でAIDMAモデルが広まっていきました。
AIDMAモデルは、人々の消費行動を次の五つの流れに分類するもので、その英語の頭文字をとって名づけられています。
1.情報を見て、商品やサービスについて知る(Attention)
↓
2.商品やサービスへの興味・関心をもつ(Interest)
↓
3.商品やサービスへの購入欲が湧く(Desire)
↓
4.商品やブランド名を記憶する(Memory)
↓
5.行動・購入する(Action)
日本においても、高度経済成長に伴う大量生産、大量消費の時代が訪れた昭和から平成初期までは、人々はおおむねこのような流れで消費をしており、AIDMAも有効なマーケティングの法則として語られてきました。