本記事は、ニッセイ基礎研究所が2021年12月1日に公開したレポートを転載したものです。
「年末ジャンボ」どう狙う?…2つのくじのポートフォリオの考え方 (写真はイメージです/PIXTA)

【関連記事】サマージャンボ 何を狙うか?…一攫千金か、それとも5万円以上の当せん金か

年末ジャンボ購入するならどう狙う?

年末の風物詩の1つとしてジャンボ宝くじはすっかり定着している。今年は年初からコロナ禍が続き、さまざまなイベントが延期・中止・縮小された。それだけに、年末ジャンボ宝くじは年の瀬のレクリエーションとしての価値が高まっているといえるだろう。

 

今年も最高当せん金は1等前後賞合わせて10億円。昨年までと同様の一攫千金のチャンスだ。しかし、細かい点では変更となった部分もある。変更された点をみながら、今年はどう狙うべきか、考えてみよう。

 ジャンボは「一攫千金を狙いつつ1万円も当てたい」

年末ジャンボ宝くじには、「年末ジャンボ」と「年末ジャンボミニ」の2つがある。「1等前後賞合わせて10億円」のうたい文句で販売されるのは、年末ジャンボだ。これに対して、年末ジャンボミニの当せん金の最高額は、1等前後賞合わせて5,000万円にとどまる。

 

年末ジャンボについては、昨年と全く同じ内容の宝くじとなっている。1等7億円は、1ユニット(2,000万枚)あたり1本出る。1枚300円に対する当せん金の平均受取額は、149.995円だ。

 

昨年の宝くじでは、5等1万円の当せん本数が大幅に増やされており、その結果、1万円以上の当せん金が当たるくじの本数は、1ユニットあたり6万2246本となっている。年末ジャンボは「一攫千金狙いを中心に据えながら、当せん金1万円も当てたい」というニーズにかなっている。

 1万円以上の当せんが15%増加したミニ

一方、年末ジャンボミニはどうか。当せん金の最高額は1等前後賞合わせて5,000万円にとどまるが、その分、2等以下の当せんの期待は大きくなる。

 

年末ジャンボミニについては、昨年のものと比べて、2つの変更点がある。

 

■年末ジャンボミニの主な変更点

(1)当せん金5万円の2等の当せん本数が、1ユニット(1,000万枚)あたり4,000本から2000本に半減

(2)当せん金1万円の3等の当せん本数が、1ユニットあたり5万本から6万本に増加

(1枚300円に対する当せん金の平均受取額は、150円のまま変わらず)

 

つまり、当せん金5万円の2等の当せん本数2,000本を、当せん金1万円の3等の当せん本数1万本に組み替えたわけだ。

 

これにより、5万円以上が当たるくじの本数は、昨年の4,012本から、今年は2,012本へと半減する一方、1万円以上が当たるくじの本数は、昨年の5万4,012本から、今年は6万2,012本へと15%増加する。

 

これは平均的にいうと、1枚300円のくじを162枚買ったら、その中に1万円以上の当たりが1枚含まれていることを意味する(ただし、162枚を買うには4万8,600円必要なので、平均的には持ち出しとなる)。

 

年末ジャンボミニは当せん金の最高額は5,000万円と低いが、その分、1万円以上が当たる確率が高く設定されている。小遣い稼ぎとしては、なかなか魅力的といえるだろう。