高齢化が進み、国民医療費は総額44兆円と過去最高を記録。一人当たりの医療費も増加の一途を辿っています。先日、厚生労働省が公表した『令和元(2019)年度 国民医療費の概況』から、日本の医療費の“今”をみていきましょう。
都道府県「医療費」ランキング…1位と47位の格差、1人当たり15万円 (※写真はイメージです/PIXTA)

1人当たりの医療費…トップは「高知県」46万3,610円

都道府県別(患者住所)にみていきましょう。最も医療費が高いのは「東京都」で4兆4,751億円。第2位は大阪府で3兆3,956億円。「神奈川県」2兆8,889億円、「愛知県」2兆3,964億円、「埼玉県」2兆2,854億円、「北海道」2兆1,799億円と続きます。

 

人口1人当たりではどうでしょう。最も医療費負担が大きいのは「高知県」で46万3,610円。第2位が「長崎県」で43万3,610円。「鹿児島県」「徳島県」「大分県」と続きます(関連記事:『【すべて見る】都道府県「医療費」ランキング…1~47位を発表』)。

 

一方で最も医療費負担が小さいのは「千葉県」で30万8,468円。第2位(第46位)は「埼玉県」で31万0,939円。「神奈川県」「愛知県」「滋賀県」と続きます。

 

医療費負担、1位と47位では、一人当たり15万円強の格差が生じています。

 

また医療費を細かく分類してみていきます。まず医科診療にかかる診療費「医科診療医療費」。1人当たりの負担額が大きいのは「高知県」で463,610円。「鹿児島県」「徳島県」「長崎県」「大分県」と続きます。

 

【人口1人当たりの国民医療費】

1位「高知県」463,610円

2位「長崎県」433,610円

3位「鹿児島県」433,396円

4位「徳島県」426,511円

5位「大分県」418,590円

 

出所:厚生労働省『令和元(2019)年度 国民医療費の概況』

 

さらに医科診療のうち入院費の負担が最も大きいのは「高知県」で22万2,350円。「鹿児島県」「長崎県」「大分県」「北海道」と続きます。

 

そして「入院時食事・生活費」に限ると、「高知県」1万3,037円。「鹿児島県」「長崎県」「熊本県」「山口県」と続きます。

 

高齢化が進んでいる地域ほど医療費も大きくなる傾向にありますが、さらに細かくみていくと、医療に対する微妙な違いを垣間見ることができます。「徳島県」は1人当たりの医科診療医療費3位ですが、入院による医療費となると8位。入院外で医療費がかかる傾向にあります。「北海道」は医科診療医療費8位ですが、入院による医療費は5位。しかし「入院時の食事・生活費」は11位と、入院はするけどお金はかけない、という傾向がみえてきます。

給与から天引きされる社会保険料が増加の一途

国民医療費の財源は、公費が全体の38.3%、保険料が49.4%。そのうち被保険者は28.1%で12兆4,832億円で、前年比2.7%増となりました。

 

給与から天引きされている社会保険料。高齢化の進展で医療費が膨れ上がるなか、年々増額されています。全国健康保険協会『保険料率の変遷』によると、2000年代だけみても、「健康保険料」は8.20%から10.00%に増加。わたしたちの負担は重くなる一方です。

 

――こんなに金額、引かれているのか

 

給与明細をみるたびにため息が出る、という人も多いでしょう。そのため息、さらに大きくなりそうな予感です。