【全部みる】高卒で給与100万円超え…それでも「世の中、学歴でしかない」という真実
増税に次ぐ増税で手取り額減少…高まる「資産形成」の必要性
人生100年時代に突入した現在、給料を預貯金するだけでは老後資金を準備することは困難です。
厚生労働省『令和2年賃金構造基本統計調査』によると、会社員(平均年齢43.2歳)の残業代などを除く平均月給(所定内給与額※)は30万7,700円。
※労働契約等であらかじめ定められている支給条件、算定方法により6月分として支給された現金給与額(きまって支給する現金給与額)のうち、超過労働給与額(①時間外勤務手当、②深夜勤務手当、③休日出勤手当、④宿日直手当、⑤交替手当)として支給される給与をいう。
ですが、そこから税金として、独身であれば住民税が2万円で所得税が8,000円ほど、結婚して子どもがいれば住民税は1.4万円、所得税は4,700円ほど引かれます。
社会保険料として(「健康保険料」「厚生年金保険料」「雇用保険料」、さらに40歳以上であれば「介護保険料」)給与の約10%の額が引かれます。
これに加えて、普段の生活では消費税を支払わなければなりません。給料だけでは心許ないというのなら、資産を増やすために何かをしなければなりません。
資産形成方法…リスクとリターンの関係
資産を増やす方法は、さまざまなものがありますが、大きく「預貯金」「投資」「投機」「ギャンブル」の4種類にわけられます。
■「預貯金」
リスクがほとんどないですが、資産を増やすのに膨大な時間がかかります。(例……定期預金、国債)
■「投資」
大きなリターンを見込めるうえに、リスクをある程度抑えることができますが、資産を増やすのに時間がかかります。(例……長期の株式投資、不動産投資)
■「投機」
短期間で大きなリターンが見込めますが、リスクが大きいです。(例……FX、短期の株式投資)
■「ギャンブル」
短期間で非常に大きなリターンが見込めますが、リスクが非常に大きいです。(例……競馬、パチンコ、宝くじ)
多くの場合、資産形成には、「投資」で行うことをすすめられていますが、なぜ「預貯金」「投機」「ギャンブル」での資産形成が難しいのでしょうか。理由をみていきましょう。
「預貯金」による資産形成
現在、個人向け国債の金利(10年)は0.07%で定期預金(5年)の金利は0.03%ほどとなっています。この金利だと、預けているお金が倍になるためには1,000年以上かかることになるため、現実的な選択肢になりません。
投機による資産形成
投機は、相場の変動を予測し、株式や通貨などを売買することです。金融商品だけでなく、絵画や古銭などが対象になることもあります。
投機では、相場の予測と売買のタイミングが重要です。しかし、会社員として働いているなか、相場予測に必要な最新情報を集めたり、最適なタイミングで商品を売買したりすることは困難です。
また、相場の変動を運に任せる一面もあり、リスクが大きい資産形成方法になってしまいます。そのため、老後資金のような大きく目減りさせてはいけない資産を投機に使ってはいけません。
「ギャンブル」による資産形成
では、「ギャンブル」による資産形成はどうでしょうか。例えば競馬でシミュレーションしてみましょう。
競馬は、騎手の乗った馬によって行われる競走競技をみて、順位を予想するものです。多くの場合、10頭前後の馬がレースに参加します。予想の仕方はたくさんあるのですが、今回は1位を予想する方式(単勝)で考えてみましょう。
2021年11月7日(日)には、12回のレースが行われました。そのなかで、大きなレース3回を予想して、単勝馬券を買うとします。
初期投資金額1,000円を使って馬券購入
第9レース……単勝7.1倍のため、7,100円の払い戻し
第10レースで第9レースの払戻金7,100円使って馬券購入
第10レース……単勝3.3倍のため、23,430円の払い戻し
第11レースで第10レースの払戻金23,400円使って馬券購入(10円以下の単位は切り捨てのため)
第11レース……単勝3.0倍のため、70,200円の払い戻し
1日で元手が約70倍になっています。ここだけみると効率よく資産を増やせていますが、実現するとなると非常に難しいのです。
この3つのレースは1回目が8頭、2回目が15頭、3回目が15頭の馬が走っています。完全にランダムで予想したとすると、確率は1800分の1。非常に低い確率であることがわかります。
これを2日続けようとすると、確率は約300万分の1。現実的な数字ではありません。専門家が予想しても外すことが多いなか、資産形成方法として選ぶのは避けたほうがよいでしょう。
正確なアドバイスができ、信頼できるパートナーを探す
「預貯金」や「ギャンブル」で資産を増やすことはできないということはわかったと思いますが、「投資」や「投機」にも当然リスクがあります。
会社員として働いている個人では、なかなか性格な情報を集めることは難しいかもしれません。自分で準備をすることも大切ですが、まずは、専門家の話を聞いてみてはいかがでしょうか。