「幅広い層での給与アップ」「格差是正」の実現に向けて期待感が高まる一方で、すでに「結局、何も変わらない」と政治への不信感が広がっています。しかし「日本なんて、まだまし」という声も。そこで世界の「政治の清潔度」を見ていきましょう。
政治清潔度世界ランキング…韓国・中国よりはるか上位の日本だが、なぜか広がる「あきらめ感」 (※写真はイメージです/PIXTA)

よく聞く「世界と比べたら、日本の政治はまだまし」の実際

このように「日本の政治は終わっている」といわれることも多いですが、一方で「日本なんて世界のなかではマシ」ともよく聞かないでしょうか?

 

世界銀行の世界ガバナンス指標(Worldwide Governance Indicators)*の「Control of Corruption」で「政治の清潔度」を見ていくと、トップは「デンマーク」。「フィンランド」「シンガポール」「ニュージーランド」「スウェーデン」と続くなか、「日本」は209の国・地域のなかで21位。

 

*各国のガバナンスを政治・経済・制度の面から見るために開発した統合指標。カントリーリスクを評価する際の参考値として使用されている

 

【世界「政治清潔度」上位10】

1位「デンマーク」

2位「フィンランド」

3位「シンガポール」

4位「ニュージーランド」

5位「スウェーデン」

6位「ノルウェー」

7位「スイス」

8位「ルクセンブルク」

9位「オランダ」

10位「リヒテンシュタイン」

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21位「日本」

 

出所:世界銀行、世界ガバナンス指標(Worldwide Governance Indicators)、「Control of Corruption」より。数値は2020年時点のもの

 

先進7ヵ国のなかでは11位「ドイツ」、13位「イギリス」、18位「カナダ」に続く順位で、「日本」よりも下に、33位「フランス」、37位「米国」、65位「イタリア」と続きます。ちなみにお隣の「韓国」は51位、「中国」は99位(関連記事:『政治清潔度世界ランキング…21位「日本」51位「韓国」99位「中国」』)。

 

確かに、世界をみたら「日本はまだマシ」というのもうなずけるところ。日本の政治は意外にもクリーンだといえるのです。

 

ただクリーンな政治だからといって、わたしたちの生活が良くなるわけではありません。

 

――多少、悪いことをしてもいいから、閉塞感でいっぱいの日本をどうにかしてほしい

 

そう思ってしまう人もいるのではないでしょうか。それほど多くの日本人は明るい未来が描けなくなっています。