【関連記事】【2021年】都道府県「ガソリン価格」「ガソリン年間支出額」ランキング
家計を直撃する「ガソリン価格の高騰」…都道府県別に見ていくと
資源エネルギー庁が10月27日に発表した『給油所小売価格調査』によると、レギュラーガソリンの価格は、1リットル当たり167.3円。前週164.6円比べ2.7円、8週連続の値上がりとなりました。
ガソリン価格がこれほどまでにあがっているのは、原油価格が高騰しているから。世界的に経済が回復基調に向かい需要が増加している一方で、OPEC(石油輸出国機構)加盟国と、ロシアやメキシコなどの非加盟国で構成するOPECプラスが、コロナ禍で大規模な協調減産を続けていて、いまのところ需要の先行き不透明感から、大規模な増産は見送ることを決定しました。167円にまで値上がりするのは、2014年9月ぶりです。
さらにここにきて、円安のダブルパンチ。10月28日現在、1ドル=113円後半まで値下りをし、2年10ヵ月ぶりの円安水準を更新しています。円安になれば、原油の輸入価格が上昇。悪循環に陥っているというわけです。
都道府県別に見ていくと、10月25日時点で最もガソリン(レギュラー)価格が高いのは「長野県」で1リットル当たり175.1円。「鹿児島県」174.0円、「長崎県」173.7円、「山形県」173.6円、「大分県」173.5円と続きます。
一方でガソリン(レギュラー)価格が最も安いのは「茨城県」で1リットル当たり161.9円。「埼玉県」162.1円、「岩手県」162.5円、「徳島県」162.1円、「岡山県」162.8円となっています。
また2021年の平均価格で見てみると、最も高いのは「鹿児島県」で1リットル当たり160.6円。「長崎県」「長野県」「大分県」「山形県」と続きます。一方で安いのが「徳島県」で1リットル当たり146.3円。「埼玉県」「宮城県」「岩手県」「岡山県」と続きます(関連記事:『【2021年】都道府県「ガソリン価格」「ガソリン年間支出額」ランキング』)。
【都道府県「ガソリン(レギュラー)価格」上位10】
1位「鹿児島」160.6円/リットル
2位「長崎」160.4円/リットル
3位「長野」158.2円/リットル
4位「大分」158.1円/リットル
5位「山形」157.8円/リットル
6位「沖縄」157.4円/リットル
7位「高知」156.8円/リットル
8位「京都」156.0円/リットル
9位「宮崎」154.6円/リットル
10位「東京」154.2円/リットル
出所:資源エネルギー庁『給油所小売価格調査』より作成
※数値は2021年の平均価格(10月25日まで)
1位と47位で1リットル当たり15円程度の差がつくのは、 油槽所からの距離が関係しています。遠ければその分、輸送費がかかりガソリン価格は高くなります。また沖縄は本土よりもガソリン税が低く設定されています。これは「沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律」第80条3項によるもの。ただ2022年5月で軽減措置の期限を迎えます。当然、沖縄への輸送費は割高なので、影響は甚大。延長を求める声が高まっています。