日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回は「生命保険」に焦点をあてていきます。
生命保険の平均値…「死亡保険金」はいくら?「年間保険料」は? ※画像はイメージです/PIXTA

「生命保険」に加入している世帯は9割

人生の三大支出といえば、「家」「子どもの教育費」、そして「保険」。どれもトータルすると1000万円単位のものになり、家計にとっても大きな負担になるものです。

 

特に保険は、比較的若いうちから加入し、月々の保険料も数千円程度ということもあるので、それほど負担に感じていないケースもありますが、数十年に渡り払い続け、計算すると目が飛び出る額に……ということも珍しくはありません。また保険は商品も豊富にあり、さらに特約なども多数あるので、保険料は人それぞれ。いったいどれくらいの保険料を払っているものなのでしょうか。

 

生命保険・個人年金保険の世帯加入率

公益財団法人生命保険文化センター『2021(令和3)年度「生命保険に関する全国実態調査(速報版)」(2021年9月発行)』によると、生命保険の世帯加入率(個人年金保険含む)は全生命保険で89.8%。民間の生命保険に限ると80.3%。非常に高い加入率となっています。

 

加入者世帯を世帯主年齢別に見ていくと、20歳代は7割ですが、30歳代以降は90%前後と高い加入率となっています。

 

【生命保険・個人年金保険の世帯加入率(全生保)[世帯主年齢別]】

「29歳以下」70.2%

「30~34歳」90.7%

「35~39歳」89.4%

「40~44歳」93.2%

「45~49歳」94.0%

「50~54歳」93.0%

「55~59歳」94.8%

「60~64歳」92.4%

「65~69歳」93.8%

「70~74歳」88.2%

「75~79歳」85.0%

「80~84歳」80.2%

「85~89歳」67.5%

「90歳以上」52.2%

 

出所:公益財団法人生命保険文化センター『2021(令和3)年度「生命保険に関する全国実態調査(速報版)」(2021年9月発行)』より

*全生保は民保(かんぽ生命を含む)、簡保、JA、県民共済・生協等を含む

*90歳以上はサンプルが30未満

 

平均、何件の「生命保険」に入っている?

次に加入件数(個人年金保険含む)を見ていきましょう。生命保険加入世帯の平均加入件数(全生保)は3.9件。機関別に見ていくと、民間の生命保険に限ると3.2件、簡易保険(簡保)は1.9件、JAは2.1件、県民共済や生協等は2.1件。おおよそ、1世帯当たり4件ほどの生命保険に加入しているというのが平均値となています。

 

誰に保険をかけているか、という視点で見ていくと、世帯主の平均加入件数(全生保・個人年金保険含む)は1.8件、配偶者は1.6件、子ども(未婚、就学前・就学中)は1.2件。やはり世帯主に重きが置かれています。