愛知県の住宅地地価…上昇率で注目のエリアは?
前年との変動率で、注目のエリアを見ていきます。トップは「 安城市御幸本町503」で、JR東海道本線「安城」駅 から徒歩7分ほどの住宅地。前年比2.30%の上昇を記録しました。安城市は「名古屋」駅から30分ほど。自動車関連の工場が多く立地する街です。市内にはJR東海道本線のほか、名鉄名古屋本線、東海道新幹線が走り、名古屋市への通勤客も多いのも特徴です。人口は今後10年ほどは増え続けるだろうといわれています。
続く第2位は「刈谷市大手町5」で、JR東海道本線、名鉄三河線「刈谷」駅から徒歩10分ほどの住宅地。刈谷市は名古屋市の東、トヨタグループ本社や工場が集積する、日本屈指の工業都市。昼間人口が120%を記録するなど、通勤客が多い街です。また「名古屋」駅へも30分程度という立地から、名古屋方面への通勤客も多くいます。今後10年ほどは緩やかな人口増加が予測されています。
【愛知県住宅地の地価対前年変動率ベスト10(住宅地)】
1位 愛知県安城市御幸本町503番3(2.30%)
2位 愛知県刈谷市大手町5丁目38番5(2.00%)
3位 愛知県一宮市神山1-1-26(1.90%)
4位 愛知県名古屋市東区橦木町3丁目4番(1.80%)
5位 愛知県北名古屋市石橋郷122番(1.80%)
6位 愛知県名古屋市東区白壁4丁目89番(1.30%)
7位 愛知県刈谷市大正町5丁目316番(1.20%)
8位 愛知県刈谷市高松町3丁目17番(1.10%)
9位 愛知県名古屋市港区明正2丁目298番(1.00%)
10位 愛知県名古屋市南区浜田町4丁目64番(0.90%)
出所:国土交通省2021年公示地価(1月1日時点)より
(かっこ)内は対前年変動比
上位10では過半数が名古屋市以外が占めましたが、ベスト100まで範囲を広げると、88地点が名古屋市。上昇率でも名古屋市の存在感が光りますが、63地点が同率38位で、前年比0.00%でした。
コロナ禍、地価の下落は商業地区が中心ではありましたが、コロナ禍前、地価高騰が顕著だった三大都市圏では住宅地区でも地価下落が目立っています。中京圏の中心である愛知県では、特にその傾向が如実に表れていました。