ビジネスシーンにおいて、スーツは第一印象を左右する重要な要素です。本記事では、日本ベストドレッサー賞選考委員でファッション・プロデューサーのしぎはらひろ子氏の著書『一流の男だけが知っている 賢いスーツの買い方』(プレジデント社)より、一部を抜粋・編集して、第一印象をよくするスーツの選び方を紹介します。
なぜ仕事ができるビジネスマンは「グレーのスーツ」を避けるのか (画像はイメージです/PIXTA)

15万円でできる「スーツのメリハリある揃え方」

それでは、年収500万円として、15万円の予算で3着の紺色のスーツを選ぶ方法を紹介しましょう。単純に「5万円のスーツを3着選ぶ」と考える人が多いかもしれません。

 

スーツ量販店で1着5万円の予算であれば、かなり高級な買い物ができるはずです。しかし、ビジネススーツで大切なことは勝負スーツを用意しておくことです。

 

勝負スーツが1着あると、心に余裕が生まれます。「今日は勝負スーツで行くぞ!」と、あなたにいつもとは違うスイッチを入れて、パワーを与えてくれるスーツなのです。着る服を変えるだけで、自信が生まれます。

 

日ごろのスーツではなく、勝負スーツを選ぶ日。そこに生まれる自信が、あなたを「仕事のできる力と品格を備えた特別な人」にしてくれるのです。

 

では、具体的に、3着のスーツの揃え方をご紹介します。

 

●7万円の勝負スーツ

 

百貨店の既製品(ただしパターンオーダーでお直しはしっかりしてもらいます)。濃いめの黒に近い紺(ダークなミッドナイトネイビー)、シャドーストライプに織られた素材のスーツ。

 

●5万円のイージーオーダースーツ

 

スーツ量販店のイージーオーダーです。一般的な紺(ミディアムネイビー)で、ピンストライプが入ったもの。

 

●3万円のスーツ量販店既製品スーツ

 

スーツ量販店、2プライスストアの既製品、価格が2万9800円前後のスーツです。色はミッドナイトネイビーかミディアムネイビーでキメ細かく光沢がある、イタリア製やイギリス製の素材で無地のもの。職種によってはウォッシャブルなどの高機能素材のもの。

 

以上、7万円・5万円・3万円で、総額15万円。これが、私が提案したいスーツのメリハリある揃え方です。

 

 

しぎはら ひろ子

ファッション・プロデューサー、服飾戦略家