不動産投資初心者向け「ワンルーム投資」のリターンとリスクを考える (※画像はイメージです/PIXTA)

少ない元手でも始められるため、不動産投資初心者が選びがちなワンルーム投資。物件サイトを見ると、東京23区内なら500万円前後、市部であれば200万円台から購入可能で、大阪や名古屋、福岡市などの都市では200万円を切ることもあります。一見、リスクが少なそうに見えますが、事前調査を怠り、安易に挑戦すると失敗の可能性が高まります。 本記事では、オープンハウスのウェルス・マネジメント事業部が「ワンルーム投資」にまつわるリスクとリターンについて解説します。

ワンルーム投資で得られるリターンとは?

まずはワンルームに限らず、不動産投資で得られるリターンとは何かをご説明します。収益不動産への投資によって得られるリターンは大きく2種類です。

 

1つ目に、購入価格と売却価格の差額である「キャピタルゲイン」。

 

これは、物件の価値が購入時より高くなった場合に得られる利益のこと。日本の不動産の場合、有名建築家が手掛けたヴィンテージマンションなどの特殊物件を除くと、物件の価値は基本的には年数を経るごとに下がっていきます。

 

そのため、キャピタルゲインはその土地の価値に左右される側面が大きく、特に再開発などで将来的な人気上昇が見込める街などは狙い目とみなされます。長期的に見て、街全体の価値が上がっていくかどうかを見極めることが、キャピタルゲインを考える上では重要です。

 

2つ目に、定期的な収入である「インカムゲイン」。

 

これは物件を貸し出すことで得られる家賃のことを指します。不動産投資における収入は一般的にこのインカムゲインが基本です。不動産における利回りは、

 

1年分のインカムゲイン(定期収入) ÷ 投資額(購入価格+メンテナンス費)

 

で計算できます。たとえば、1000万円で買った不動産を、そのまま月10万円で貸し出した場合には、

 

10万円×12ヶ月÷1,000万円=12%

 

が利回りになります。家賃を高く設定するほど収益は増えますが、借り手がつかない場合はその期間の収益がなくなってしまうため、需要を冷静に見越して、家賃設定を行う必要があると言えるでしょう。

始める前に必ず知っておきたいワンルーム投資のリスク

低リスクで安定したリターンが見込めると思われがちなワンルーム投資ですが、当然いくつかのリスクも存在します。物件購入前に知っておきたいワンルーム投資の主なリスクは以下の4つです。

 

リスク①:入居率が100%になることはまずない

よほどの人気物件は例外として、一般的な物件は必ず空室期間ができてしまいます。その期間はインカムゲインが発生しないため、利回りの計算をする際には、当然それを念頭に入れておかなければなりません。

 

一棟投資の場合は全室が同時に空室になることはそうそうありませんが、ワンルーム投資の場合は、退去=収益ゼロを意味します。相対的にリスクが高いことを意識しておきましょう。

 

リスク②:家賃額の設定や設備投資の自由度が低い

マンション内には複数の権利者が存在するため、必然的に運営の自由度も低くなります。

 

特にワンルーム物件の場合には、家賃設定に注意が必要です。隣の部屋との家賃差があまりにも大きいとトラブルを招くこともあるため、バランスを考えた家賃設定を考えなければなりません。また、共用部のメンテナンスは管理会社が担当するため、入居者から宅配ボックスの設置などの要望があっても、自由に設置できない場合も。所有権の範囲が限られているために、物件の価値を高める工夫が難しい場合もあります。

 

リスク③:広告やメンテナンスのコスパが割高

オーナーは所有物件が空室になると、入居者募集の広告を出したり、部屋の清掃やリフォームなどのメンテナンスを行ったりする必要があります。

 

マンション一棟まるごと所有している場合は、複数室を同時掲載することで広告コストを抑えたり、メンテナンスを1つの業者に発注してコストを押さえたりできますが、ワンルームのオーナーだとそういった経費削減ができずに、管理コストが割高になってしまう場合もあります。

 

リスク④:共用部も含めた物件価値を保ちづらい

物件の価値は、室内だけでなく共用部も含めて査定されます。そのため、売却額を高めるには、日々のメンテナンスや設備投資も重要となってきます。

 

しかし、リスク②で挙げたようにワンルームオーナーが共用部に関与できる範囲には制限があるため、どんなに自分が所有する物件のクオリティを保っても、共有部の環境によっては不動産価値が下がってしまうリスクもあるのです。

 

こうした事態を避けるには、管理会社はどのような会社なのか、また自治会はしっかり機能しているかなど、購入前に念入りに調べておく必要があります。

購入前にしっかり情報収集をしてリスクを避けるべし

上記でワンルーム投資のリスクを見てきましたが、特にワンルーム投資の場合、資産価値の低下に対して、物件オーナーが行える“対策の自由度”が低いことに注意しましょう。

 

マンションの資産価値を管理会社に委ねる部分が大きいため、投資する際には、物件そのものや街の価値だけでなく、管理会社や担当者の力量も欠かさずにチェックしなければなりません。

 

どんな投資にもリスクはつきものですが、適切な対策を取ることで、失敗する可能性を減らすだけでなく、損害が発生しそうな場合にも、傷が浅い段階でリカバリーすることが可能になります。目先の利益や出費に振り回されず、事前にしっかりと情報収集を行い、リターンとリスクを天秤にかけて冷静に検討することが、ワンルーム投資で収益安定化を図る重要なポイントです。

 

東証一部に上場しているオープンハウスでは、自社グループが一環となり、物件の見極め、融資・購入から管理まで、オープンハウスにしかできないワンストップサービスをご提供いたします。

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著者紹介

連載「勝つ」ために知っておくべき「アメリカ不動産投資」の基礎知識

本記事は、富裕層のためのウェブマガジン「賢者の投資術」(Powerd by OPEN HOUSE)にて公開されたコラムを、GGO編集部にて再編集したものです。