コロナ禍において好調な住宅販売。それを支えているひとつが「住宅ローン減税」だといわれ、最大限にメリットを得ようと駆け込み的に購入に至る人も多いようです。果たして、いま住宅を買うべきなのでしょうか?
11月の特例期限迫る「住宅ローン減税」…いま、住宅は買いなのか? ※画像はイメージです/PIXTA

住宅ローン減税…目先のお金に惑わされていないか?

国土交通省『令和2年度住宅市場動向調査』によると、戸建てを建てた場合(新築注文住宅)、住宅ローンの平均は3409万円、新築分譲住宅の場合は2855万円、新築分譲マンションの場合は3050万円。多くが3000万円程度の住宅ローンを、30~35年程度の返済で利用しています。

 

【住宅種別購入者の傾向】

■新築注文住宅

世帯平均年収 738.0万円

世帯主平均年齢 40.4歳

購入資金(住宅+土地) 4606万円(うちローン3409万円)

住宅建築資金返済期間 32.1年

土地購入資金返済期間 33.8年

 

■新築分譲住宅(一戸建て)

世帯平均年収 688万円

世帯主平均年齢 39.6歳

購入資金 3826万円(うちローン2855万円)

平均返済期間 32.7年

 

■新築分譲住宅(マンション)

世帯平均年収 798万円

世帯主平均年齢 43.5歳

購入資金 4639万円(うちローン3050万円)

平均返済期間 31.5年

 

出所:国土交通省『令和2年度住宅市場動向調査』より

 

高額となる住宅購入。ローン残からの1%という控除であっても、昼食代に毎日悩む会社員にとっては大きな金額です。住宅販売の現場でも「特例期限まであと少しですよ!」と促され、駆け込み的に購入に至るケースも多いようです。

 

しかし目先のお金だけで購入に踏み切る前に、色々と考えるのが得策。たとえばローン金利。多くの人が変動金利の住宅ローンを利用していますが、最近は年利0.5%を下回るものも。仮に0.6%と、0.5%、1%の違いでも返済額には大きな差が生じます。

 

たとえば3000万円の住宅ローンを30年返済で利用したとすると、年利6%であれば利息分は278万8274円、月々の返済額は9万1078円。一方、年利5%だとどうでしょうか。利息分は231万2288円で、月々の返済額は8万9756円。その差は50万円弱となります。購入を急いだばかり、返済額、そのものが高くなってしまった……そのようなことも十分考えられます。

 

一方でローン金利が1%を割り込むことが多く、控除額が支払利息額を上回る「逆ざや」が問題視され、2022年の税制改正では是正されるのでは、という観測も。このような状況もまた、駆け込み購入を助長させているようです。

 

住宅ローンの返済は長期にわたるもの。住宅ローン減税による目先のメリットだけにとらわれていると、知らず知らずに損をしていたり、無理な返済計画でローン破産したり……そんなことも考えられます。計画性をもった住宅購入のうえで、住宅ローン減税は利用を考えたいものです。