会社員の独立を支援サポートする鈴木誠一郎氏は著書内において、「専門家」とは各分野で「困っている人の悩みを解決できる人間」であり、各分野の現場で働いている経験豊富なサラリーマンこそ「専門家」に向いていると述べています。本記事では、自らの知識や経験を商品とする「専門家」が、中小企業から強く求められている理由を見ていきます。 ※本連載は、鈴木誠一郎氏の著書『最強!副業術 本業は「サラリーマン」副業は「専門家」の働き方』(ごきげんビジネス出版)を一部抜粋・再編集したものです。
経験を売る「専門家としての副業」が中小企業から求められるワケ (※写真はイメージです/PIXTA)

あなたの経験・知識を必要とする企業が必ずある!

世の中には、あなたの「経験」や「専門知識」を必要としている中小企業は必ず存在しています。あなたが経験した特別な体験、とてもニッチな専門知識やノウハウ等は、同じような悩みや課題を持っている人には必ずリアルな参考事例になるからです。

 

例えば、産業廃棄物処理センターに関する知識は、超ニッチな分野であるといえるでしょう。しかし、私たちの社会にとって産業廃棄物処理センターは必要不可欠な施設です。そんな産業廃棄物処理センターを1つ建てるために必要な知識、法令、設備、毒物、温度管理、性能等の専門知識は膨大で、それらを必ず必要とする企業が存在するのです。

 

企業の生産管理部で、生産ラインの製造品質を必死になって向上させてきた元工場長や元生産管理課長の現場における日々の試行錯誤に裏打ちされた1つひとつの改善プロセスは喉から手が出るほど聞きたい、知りたい、アドバイスしてほしいという非常に重要な情報なのです。つまり、お金に変換できるということでもあるのです。

 

自分の経験や知識はあまりにニッチすぎるので、聞きたいという人はまずいないだろう、と思うことであっても、その経験や知識から逆に一般化できるノウハウやスキルを体系化することで多方面の分野に応用することができるようになります。

 

まずは手始めにあなたの珍しい経験や得意分野の話を友人や知人に「こういう話をしようと思うんだけれど聞きたいと思う?」と聞いてみてください。10人に聞けば、少なくとも3人は聞きたいと興味を示すはずです。

 

人は誰でも他人の業界の話は知りたいのです。人が経験した特別な体験話は聞いてみたいのです。

 

但しここで注意しておくべきタブーがあります。それは現在勤務している会社の同業他社で行うということです。このことは心得ておくことが必要です。