世界一の高層タワー、世界最大級のショッピングモールに、人工スキー場……圧倒的スケール感で訪れる人々を魅了する、中東・ドバイ。居住者の多くが富裕層だから治安も良く、近年は移住先としての存在感も増しています。そんなドバイに長期滞在するために必要なビザとして注目を集めているのが「法人設立ビザ」です。そこで今回は、ドバイ「法人設立ビザ」の取得メリットや申請条件などについて解説していきます。※本連載では、海外移住支援のプロフェッショナルである株式会社アエルワールドが、長期居住権や永住権にまつわる最新情報を解説していきます。

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短期間かつ低コストで注目…ドバイの「法人設立ビザ」

最近お客様からの問い合わせが急増しているドバイの法人設立ビザについてご紹介します。

 

VAT5%を除く税金が一切なく、安全でインターナショナルスクール環境が優れ、不動産価格も比較的低いドバイは、海外移住や海外にビジネス拠点を持ちたい人達の注目を集めています。

 

ドバイを含むアラブ首長国連合(UAE)に法人を設立すると、3年間の長期居住による就労が認められ、更新可能な居住ビザを取得することができます。ここでは、国内法人ではなく、ドバイのフリーゾーン(FZ)に法人を設立する事例についてご案内します。

 

世界の多くの国々が、様々な投資ビザプログラムを提供していますが、ドバイの投資ビザ(法人設立ビザ)には次のような利点があります。

 

(1)FZの選択肢が豊富:FZには産業特化型(医療、金融、テクノロジー、クリエーティブ、中古自動車など)や、貿易会社が多数入居しているFZなどそれぞれの個性があります。ビジネスに合ったFZを選ぶことが可能で、業務(アクティビティー)は多数の選択肢の中から最もふさわしい申請をすることになります。

 

(2)短期間での手続き:法人設立申請からビザ給付までの期間が短いです。外部機関の認可などを必要としない業務の場合、会社設立から居住ビザ発行までの手続きが2か月前後で完了します。

 

(3)低コスト:会社設立とビザ取得のコストが、不動産ビザ(ドバイでは約3,000万円以上の不動産購入)や他国の投資ビザと比較して相対的に極めて割安です。

 

(4)比較的簡単な法人設立手続き:会社設立にはドバイへの渡航が必要でないFZが多数あります。ビザ申請と銀行口座開設の手続きにはドバイへの渡航が必要です。

 

(5)申請者、株主、従業員、および家族のビザ申請が可能

 

(6)居住のための法人設立:法人を設立しても会計監査が不要なFZがあり、長期居住を主目的とするビザ利用も可能です。

 

(7)銀行口座の開設:居住ビザを取得するとエミレーツIDが発行され、銀行口座開設が可能になります。銀行によりますが、ドバイに住所がなくても口座開設は可能です。

 

(8)法人設立ビザの維持の条件:6ヵ月に1回はドバイに入国することが条件です。1年の大半を日本で暮らしながら、居住ビザを維持することも可能です。

外国企業誘致を推進する、ドバイの「フリーゾーン」

それでは、以下にフリーゾーン(FZ)について少し詳しくお話ししましょう。

 

FZとは、UAEの七つの首長国が、外資企業誘致のために設立する経済特区で、UAE全体で40以上、うちドバイに約25が存在します。FZは、法的にはオフショアまたはUAE国外にあるとみなされ、主要FZにはそれぞれ8,000社以上の法人が登録しています。

 

■ドバイの代表的なFZ

・JAFZ(ジュベル・アリFZ):UAE初のFZで、日系大手企業が多数入居

・DAFZ(ドバイ・エアポートFZ):ドバイ国際空港に隣接、保税倉庫もあり

・Dubai South(ドバイ・サウスFZ):新国際空港と万博開催地に隣接する新FZ

・DMCC(ドバイ・マルチ・コモディティ・センター):貿易、宝飾、コーヒー関連会社などが多数入居。現在仮想通貨ビジネスライセンスを検討中

・DIFC(ドバイ国際金融センター):金融関連企業が多数入居。日本の銀行も入居

・ドバイ・ヘルスケアシティ:世界初の医療FZ。病院、クリニックなど多数入居

・ドバイ・メディア・シティ:世界の放送機関が入居。NHK,NTT, KDDI、日経新聞も

・ドバイ・シリコン・オアシス:産学連携のイノベーション拠点を目的にするFZ

 

■FZ法人の優遇制度

・FZ法人は100%の外国人所有権が認められ、100%の輸出税関税の免税

・資本と利益100%の本国送金が自由

・3年間有効で更新可能な居住ビザを、本人、家族、株主、従業員が取得可

・UAE国外およびフリーゾーン内企業との取引が可能

・5%の関税を支払うことで(取引業者を通じて)現地での取引が可能

・マルチ通貨銀行口座の開設が可能

・50年間の法人税・所得税の免除

・現地人労働者雇用の条件はなく、外国人労働者の雇用制限なし

 

■FZ法人の形態

・フリーゾーンエスタブリッシュメント(FZE 単一株主)、フリーゾーン会社(FZC 最大5人の株主)、あるいは既存の外国企業の支店

・FZ法人の登録要件、設立費用、設立手続きは、各FZよって異なる

・プロフェッショナル、商業、産業(製造)のいずれかのライセンスを申請

・各ライセンスカテゴリーにあるアクティビティー(業務)を3つまで選択可能

・ライセンスは毎年更新

・フレックス・オフィス、バーチャル・オフィスからオフィススペース利用まで

 

■FZ法人に向いているビジネス

・UAEに拠点を置き、中東、アフリカ、欧州、アジア市場での展開を図る場合:外国法人の持株会社とすることも可能

・3角貿易の中継地点や金融の拠点として利用を考える場合:各種投資のベネフィシャリーとして活用も可能

・個人事業タイプで低コストでスタートしたい場合

 

短期間で設立する割安なFZ法人として以下形態が考えられます。

 

・法人形態:フリーゾーンエスタブリッシュメント(FZE)単一株主

・ライセンス:プロフェッショナル

・アクティビティー:マネジメント・コンサルタント

・オフィス:フレックス・オフィス/バーチャル

・割安なFZの例:IFZA(ドバイ)、Dubai South (ドバイ)

 

FZ法人設立とビザ申請の手順は以下のようになります。

 

●法人設立

期間は3~4週間が一般的で、申請者の立ち会いは不要の場合が多いです。

 

・法人設立申請用紙に記入してFZに提出

・ライセンスとビジネスアクティビティーの決定

・法人名称の認可

・会社定款の作成

・法人の認可およびライセンスの発行

・法人のエスタブリッシュメントカードの発行

・外務省による認証(必要な場合)

・法人設立の特別認可(必要な場合)

 

●ビザ申請

ドバイに渡航して3~4週間の滞在となりますが、過去にドバイ入国歴がある場合は、手続きが早くなります。

 

・居住ビザ申請(株主、従業員・家族)

・エミレーツID取得のためのメディカル検査と生体認証

・エミレーツIDの申請

・パスポートを預託しビザ押印の申請

・ビザが押印されたパスポートの受け取り

・エミレーツIDの交付

・個人銀行口座の開設

ドバイの法人設立ビザ…よくある質問と回答

Q.法人設立とビザ申請は同時にできますか?

A.法人設立が完了してからビザ申請を行います。

 

Q.法人設立とビザ申請手続きに申請者が立ち会わねばなりませんか?

A.過去に1回でもUAEに入国したことがあれば、法人設立に申請者が立ち会う必要がないFZがほとんどです。

 

Q.申請者が直接行う手続きは何ですか?

A.ビザ申請に係る以下の手続きは申請者が直接行わねばなりません。メディカル検査、エミレーツIDの申請、パスポートへのビザ押印、銀行口座の開設。

 

Q.法人設立により会社名義の銀行口座の開設はできますか?

A.エミレーツIDが発行された後、個人銀行口座の開設ができます。法人口座の開設には、各種必要書類の提出とビジネスに関する情報提示が求められ、通常時間がかかります。会社を作っても、ビジネスをする予定がなければ、法人口座開設の必要はありません。しかし、個人銀行口座の会社用途での利用は原則的にできません。

 

Q.法人設立から投資ビザ取得までの期間は?

A.事業規模と業務内容によって異なりますが、単独株主のFZEの場合だと6~8週間位が一般的です。

 

Q.ライセンスの更新費用は?

Aライセンスは毎年更新され、初回のライセンスフィーと同額の支払いとなります。法人税がないドバイの、会社維持コストとお考えください。

 

Q.投資ビザを取得したら、ドバイをずっと離れていても良いですか?

A.ドバイに居住する必要はありませんが、最低6ヵ月に1度はドバイに入国しなくてはいけません。6ヵ月以上ドバイを離れると、ビザは取り消されます。

 

Q.仮想通貨口座を開くことは可能ですか?

A.ドバイを含む中東地域を拠点にするBitOasisなどの口座開設が、エミレーツIDの保有により可能となります。ドバイの銀行口座との資金移動がスムーズに行えます。

 

 

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