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【オープンハウスのアメリカ不動産投資セミナー】
不動産にも大きな被害をもたらす自然災害
自然災害大国と言われる日本。全国各地で毎年のように自然災害が発生し、さまざまな被害を及ぼしています。ここ数年では、2018年の西日本豪雨や同年の台風21号、北海道胆振で発生した地震、さらに2019年に千葉県を襲った台風15号などが、いずれも深刻な被害をもたらしました。
自然災害で、最も避けなければならないのは人的被害ですが、家屋倒壊や浸水などの不動産被害も無視できません。台風15号では1万件を超える家屋被害が報告されました。不動産損害額は自動車保険損失推計を含め、3400〜7400億円に達するという試算もあります(※1)。
日本とは異なる自然環境のアメリカでも、ハリケーンやトルネード、山火事などの自然災害が毎年のように発生しています。
米国ではハリケーンやトルネード、山火事の被害も深刻
日本とアメリカの自然災害を比較すると、地震発生リスクはアメリカ全土で見るとそこまで高いものではないかもしれません。アメリカ西部、特にカリフォルニア州は大きな断層の上に位置しているためにアメリカの中でも地震が発生しやすい場所。一方、東部は、プレート同士がぶつかりあう「プレート境界」から遠く離れているため、地震が起こることは稀だと考えられています。
そのため、2011年に東部バージニア州で発生したマグニチュード5.8の地震は、人々に衝撃を与えました。
アメリカ地質調査所(USGS)によると、バージニア州で発生した地震は、この地域の小さな逆断層に溜まったひずみが解放された非常に珍しい例だということ。しかし、東部で地震が発生したのは実に100年ぶりであったことから、人々の間に不安が広がりました。
一方、ハリケーンの被害は、日本の台風同様、アメリカでも深刻です。
2017年にテキサス州に上陸したハリケーン・ハービーは、2005年にルイジアナ州に甚大な被害を与えたハリケーン・カトリーナに次ぐ社会経済被害をもたらしました。2017年は、ハービー以降も大型のハリケーンが次々とアメリカ南部に襲来。その結果、2017年のハリケーンによる犠牲者は251人にのぼり、全米有数の石油産業の集積地が暴風雨に見舞われたことからビジネスにも大きな影響が及びました。アメリカ海洋大気局(NOAA)によると、この年の自然災害による年間の被害総額のうち、なんと9割弱にあたる2650億ドルがハリケーンによるものだったということです(※2)。
さらに、日本ではあまり例が少ないアメリカの代表的な災害として、トルネードも挙げられます。近年では、2011年4月がアメリカ観測史上、最も多くの竜巻が発生した月とされており、オクラホマ州からノース・カロライナ州にかけて600を超える竜巻が発生しました。特に4月最終週には2日間で合計100以上の竜巻が発生。死者は数百人に及んだといいます(※3)。
そのほか、ここ数年で件数が増え、被害が深刻化しているのが山火事です。2020年8月末にカリフォルニアで発生した山火事は、現在までに1820平方キロメートルを焼き尽くし、今もなお(2020年10月現在)消火活動が続いています。今回の山火事は激しい落雷が原因で発生したと言われていますが、そもそもカリフォルニアで8月に落雷が発生することは珍しいことらしく、気候変動が自然災害の増加に影響を及ぼしているという見方も強まっています。
不動産投資を行う上で考えるべき「自然災害リスク」
こうした自然災害リスクは、物件を選ぶ際や、不動産投資を行う上でも考慮しておくべき重要な要素。日本とは異なる自然環境のアメリカで投資を行うのであれば、なおさらです。
災害規模が大きければ、当然、保有する不動産への被害も大きくなり、最悪、全壊や全焼となるケースも起こり得ます。こうした予期できない自然災害に対し、不動産投資家はどのような対策をとればいいのでしょうか。次回、後半で詳しく解説します。
(※1)一般社団法人環境金融健康機構“台風15号の被害額(保険損失額)、3400億円~7400億円規模に。米リスクモデル会社が推計。過去最高額になる可能性も(RIEF)”2019-09-17
http://rief-jp.org/ct2/93944
(※2)日本経済新聞“米の自然災害、被害額は過去最高の約35兆円
ハリケーンや山火事で 保険業界に打撃”2018-01-09
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25457690Z00C18A1FF1000/
(※3)NATIONAL GIOGRAPHIC“実録2011年の竜巻大発生”
https://natgeotv.jp/tv/lineup/prgmtop/index/prgm_cd/773