「中庭」のある開放的なエントランス
――「シーフォルム西新宿五丁目」の共用部について、こだわりなどお聞かせ願います。
ファミリーマンションなどは、カフェや託児所など特徴的な共用部がありますが、ワンルームマンションにとっても共用部は重要なのでしょうか?
南雲:そうですね。共用部共有部分はマンションの「顔」でもありますから、デザインする上でも「格好良いものを作りたい」という思いがありますね。
「シーフォルム西新宿五丁目」の共用部に関しては、外部のデザイナーが入り、代表の湯藤も含め、一緒に話し合いながら作っていきました。例えば、タイルを使用した部分に関しては、デザイナーからの提案ではなく、シーラ側が「ここにタイルを貼ったら素敵だね」といった具合で、一緒になってデザインしました。
――外部のデザイナーと一緒に作る上で、共用部の設計で工夫されたところなどはありましたか?
南雲:窮屈さを感じさせない、空間のゆとりのあるデザインにしたいとの案が持ち上がり、中庭を設けることにしました。たまたま土地の中に高低差のあるところがあり、その場所に中庭を作ろうといった流れで。
――中庭のあるワンルームマンションとは、かなり珍しいですよね。一見不便に感じられる場所を、有効活用されたのですね。
南雲:そうですね。あと「シーフォルム西新宿五丁目」のエントランスに関しては、窓を広くとって開放感を得られるよう工夫しました。
投資家おもい」のマンション作りを目指して
――シーラでは仕入れから管理まで一気通貫なので、建築マンションの管理メンテナンスコストも非常に重要なポイントになりますよね。管理メンテナンスコストは、投資家や居住者に継続的に転嫁されるコストなため、本来はそこまで考えて設計をされるべきです。一方で、建築設計と管理は別々の会社も多いのでそこまで考えられている会社も多くはないかと思います。
実際に、シーラの場合、マンション管理のメンテナンスコストについてどのようなことに気をつけていらっしゃいますか?
南雲:マンション管理のメンテナンスコストを下げる努力は、小さなことの積み重ねだと思っています。
たとえばLED一つ選ぶにしても、器具付きのものはとても安い反面、電球が切れてしまうと器具ごと交換しなくてはならなくなります。そのため、電気屋さんに工事を依頼せねばならず、その費用がプラスαかかってきます。一方で、球交換のできるLEDを設置すれば、電球だけを交換すれば済みます。細かい点ですが、こういった部分でもメンテナンスのコストを削減できるのです。
――電球などの必要設備も、耐用年数を揃えておけば交換する手間が一度で済みますし、管理の手間も省けますよね。
南雲:そうですね。シーラは、そういった小さな点の積み重ねでメンテナンスのかからない物件作りを目指しています。