テキサス州ダラス経済圏:過去5年、脅威の人口増加率
◆テキサス州の基本データ:大きな経済規模と高い人口増加率
テキサス州はアメリカ南部に位置する大きな州です。面積はアラスカ州に次いで全米2位の約67万6,585平方キロメートルで、日本の約1.8倍の広さを誇ります。人口はカリフォルニア州に次いで全米第2位の2,790万人(2016年)。
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今もなお人口は増加を続けており、国勢調査では、最も人口の増加スピードが早い全米15都市のうち、半数をテキサス州の都市が占めました。また、2010~2015年までの5年間の全米の人口増加率はプラス3.6%ですが、テキサス州はそれを大幅に上回るプラス9.2%の増加率を記録しています。
◆「ダラス・フォートワース都市圏」では住宅価格が年8%上昇する
テキサス州の北部に位置する「ダラス・フォートワース都市圏」は人口の増加が著しく、住宅価格の上昇率も全米トップレベルにあります。
ダラス・フォートワース都市圏の人口は約720万人。アメリカ南部有数の規模で、2016年には人口が最も増加した都市になりました。注目したいのは、高級住宅やホテルなどを含む巨大な複合施設や高層ビルの建設が進んでいるほか、ダラス-ヒューストン間を1.5時間で結ぶ北米初の新幹線が計画されるなど、近年再開発が活発化しているという点です。
このように、人口の増加が続くダラス・フォートワース都市圏では戸建住宅価格の上昇が顕著で、2012年から毎年約8%上昇を続けています。2016年時点の価格は2007年と比べて約1.5倍に上昇しています。
◆今後の上昇余地がまだ残る市場環境
ダラス・フォートワース都市圏に所在するプレイノ市の住宅価格の中央値は世帯年収の中央値の4.18倍で、ハワイ州・ホノルルの10.93倍や、東京都・港区の8.44倍などと比較すると低く、地元の方々にとって手の届きやすい価格水準です。そのため、今後も住宅価格上昇の余地が十分に残っているエリアといえます。
ジョージア州:ビジネス環境ランキングで7年連続首位
◆ジョージア州の基本データ:高い人口増加率と優れたビジネス環境
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ジョージア州はアメリカの南東部に位置する州で、2017年の人口は約1,031万人、全米9位の規模。人口増加率も高く、2010~2015年までの5年間の全米の人口増加率がプラス3.6%だったのに対し、ジョージア州の人口増加率はプラス6%と成長を続けている地域です。
また、ビジネス環境が優れた州としても有名で、調査会社コンウェイ社が発行する「サイト・セレクション」誌が発表するビジネス環境ランキングで7年連続の1位になっています。
これは、米国でトップと評される人材育成プログラムのジョージア・クイック・スタートや、物流のハブとして機能するサバンナ港、発着数世界第1位のアトランタ国際空港の利便性が評価されてのことです。
◆ジョージア州で最も注目すべきは「アトランタ市」
ジョージア州には、1996年の夏季オリンピック開催地として知られるアトランタがあります。アトランタの人口は約588万人(2017年)で、ジョージア州全体の人口の過半数を占めています。また人口増加率も高く、テキサス州・ヒューストンに次いで全米2位となっています。
経済に目を向けると、アトランタのGDPは約3,698億ドル(2016年)で、アメリカを代表するコカ・コーラや、デルタ航空といった優良企業が多数所在しています。
また、アトランタはテクノロジー都市としての一面も持ち合わせており、全米の大手フィンテック企業の多くが拠点を置き、世界中のカード取引やオンライン決済の約7割近くがアトランタで行われているといわれています。
アトランタも経済活動が活発で、人口の増加も続いていることから、住宅価格は上昇傾向です。ケース・シラー住宅価格指数(2000年を100とした指数)をもとにアトランタの住宅価格の推移を見ると、リーマンショック期の前後で下落したものの2012年ごろから上昇に転じ、足元ではリーマンショック前の水準を大きく上回っています。
カリフォルニア州:全米第1位の人口
◆カリフォルニア州の基本データ:人口・GDPともに全米第1位の規模
カリフォルニア州はアメリカ西海岸の大部分を占める州で、人口は約3,953万人(2017年)で全米1位の規模です。人口の増加率も高く、2010~2015年までの5年間の全米の人口増加率がプラス3.6%だったのに対し、カリフォルニア州の人口増加率はプラス6.2%で、全米の平均を大きく上回っています。
また、経済活動も盛んで、GDPは約2兆9,353億ドル(2018年)で全米第1位の規模。 面積は約42万4000平方キロメートルで、日本全土の約1.12倍となっています。
◆「ロサンゼルス市」は不動産投資に適した世界の都市第1位
カリフォルニア州には、ハリウッドで有名なロサンゼルス市があります。ロサンゼルス市とその周辺を含めたロサンゼルス大都市圏のGDPは約1兆2,525億ドル(2017年)で全米2位の規模、人口は約1,879万人(2017年)でカリフォルニア州の約2分の1を占めています。
注目したいのは、ロサンゼルス西沿岸部一帯に広がる「シリコンビーチ」です。シリコンビーチには、GAFAなどの大手企業だけでなく、500を超えるスタートアップ企業が進出し、シリコンバレーやニューヨークに次ぐIT系コミュニティとして注目されています。
最近ではシリコンビーチの勢いが内陸部に浸透を始め、カルバーシティ付近にはGoogle、Amazon、Appleがコンテンツ用オフィスを新設するなど、雇用創出の面からも期待が高まっています。
そしてもう1つ、忘れてならないのは、ロサンゼルスが2028年のオリンピック開催地に決定していることです。ロサンゼルスではオリンピックの開催に伴って再開発が予定されており、さらなる経済成長が期待されています。
こうしたことなどを背景に、ロサンゼルスは「シュローダー・グローバル・シティーズ30・インデックス」レポートで、不動産投資に適した世界の都市第1位(2017年)に選ばれています。
ハワイ州:世界中の注目を集めるリゾート地
◆ハワイ州の基本データ:増加を続ける観光客数、低い失業率
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ハワイ州は世界で最も人気のリゾート地の1つです。
人口は約142万人ほどで推移していますが、観光客数は2018年時点で約1,000万人に迫っており、年々増加傾向にあります。また、観光産業の発展により、失業率が年々減少しており、約2%と低い水準で推移しております。
◆オアフ島の不動産は安定上昇傾向で、取引も活発
ハワイで最も人口が多い島であるオアフ島の不動産価格は、安定して上昇を続けています。また、2008年のリーマンショック時には全米で約30%の価格下落がありましたが、オアフ島の価格下落は戸建・コンドミニアム共に小さくとどまっています。
これは、ハワイが世界共通のリゾート地であることにより世界中の富裕層の別荘需要があることや、小さな島であるため住宅供給量が限られていることが要因と考えられます。
また、中間成約日数は20日台で推移しており、不動産取引は非常に活発です。
株式会社オープンハウス ウェルス・マネジメント事業部