「OYO LIFE」が創出する賃貸住宅経営の新法則とは? OYO TECHNOLOGY&HOSPITALITY JAPAN株式会社CEO 勝瀬博則氏

インド発のユニコーン企業である「OYO(オヨ)」が、国内最大手のインターネット企業であるヤフー株式会社と合弁会社を設立し、日本の賃貸住宅事業に本格参入した。IT化が遅れる日本の賃貸住宅市場に対し、敷金や礼金、仲介手数料は無料、契約手続きはすべてスマートフォンで完結するという賃貸サービス「OYO LIFE(オヨ ライフ)」で、暮らし方に新たな価値を提案するという。本連載では、ユーザーだけでなく不動産オーナーにもメリットが大きい「OYO LIFE」の取り組みについて、OYO TECHNOLOGY&HOSPITALITY JAPAN株式会社CEOの勝瀬博則氏に話を伺った。今回のテーマは「OYO LIFEが創出する賃貸経営の新法則」である。

「サブリース」であることのメリットは?

前回(参考記事:『不動産オーナーが「OYO LIFE」に物件を託すメリットとは?』)「OYO LIFE(オヨ ライフ)」に物件を預けるオーナー側のメリットを、主に不動産価値の向上の観点で見てきた。さらに「OYO LIFEが自ら物件を借り上げ、それを転貸するサブリースを採用していることも、不動産オーナーにとっては大きなメリットです」と、TECHNOLOGY&HOSPITALITY JAPAN株式会社CEOの勝瀬氏はいう。

 

「賃貸住宅経営の大きな懸念の一つに空室リスクがありますが、OYO LIFEではサブリース契約により、物件オーナーには家賃保証として入居の有無にかかわらず賃料が支払われます。つまりオーナーから見ると空室リスクがゼロとなるのです」(勝瀬氏)

 

また賃貸住宅経営の世界では、入居者によって物件を汚されたり破損されたりなど、管理の面で頭を抱える不動産オーナーも多い。しかしOYO LIFEの場合「サービスアパートメントサービス」であることで、このリスクを大きく回避できるという。

 

「一般的な賃貸住宅では、オーナーとはいえ勝手に部屋に入ることはできません。しかしOYO LIFEはサービスアパートメントサービスなので、定期的に清掃が入ります。それにより室内を把握でき、管理も容易になるのです。つまりオーナーは、安全・安心に自分の資産を活用できるといえるでしょう」(勝瀬氏)

 

しかし近年、サブリースについてはさまざまな問題が表面化していることもあり、不安を覚えることもあるだろう。だが、OYO LIFEのサブリースには、これまでに問題となったサブリースと決定的な違いがある。問題となっているサブリースは基本的に建築業者が提供していて、30年など長期の借り上げを前提とし、オーナーに土地の購入や物件を建設してもらうというもの。つまり賃貸住宅の経営というよりも、土地を買ってほしい、物件を建ててほしいから保証としてサブリース契約を行うという側面があるのだ。

 

「OYO LIFEでは、すでに建っている建物を借ります。つまり、長期の借り上げを前提とした土地の購入や物件の建設はなく、物件一棟、または一部の部屋をオーナーから借り上げて運用します。大家さんが好まれる一般の法人契約と同じです。契約も基本的に2年間で、一般的なサブリース会社のように30年間契約で解約に対しての莫大な違約金もありません。保証する家賃は業界トップレベルの水準ですが、ITを活用した無駄のないビジネスモデルだからこそ、実現できるサービスだと考えています」(勝瀬氏)

 

OYO LIFEのサブリースはあくまでサービスの形態であり、これまでのような建築ありきのサブリースで問題になったものとは根本的に違う。そして、実際にOYO LIFEに物件の借上げを相談するのも非常に簡単で、公式ウェブサイトのなかにあるオーナー向けページに必要な情報を入れるだけで、担当者からコンタクトがある。また、契約の可否や条件なども、ロケーションや築年数、稼働率、家賃相場などを基にOYO LIFEが独自に開発したAIプログラムによってスピーディーに判断する。

 

ちなみに、不動産オーナーとの契約については、OYO LIFEが入居者と契約する際のようにスマートフォンでは行わない。従来どおり書面で結ぶのだが、これもオーナーにとっては安心材料の一つになるのではないだろうか。

 

 

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不動産業界の課題を解決するOYO LIFEのビジネス展開

日本の賃貸住宅業界に大きな変革をもたらす可能性を秘めたOYO LIFE。オーナーとしては、現状、どれほどのニーズがあるのか、気になるところである。

 

「サービスを開始したのは3月28日ですが、事前登録をしたユーザーは1万3,000人を超えました。またサービス開始に合わせて準備できた物件は1,000室以上にもなります」(勝瀬氏)

 

現在のエリア展開は一都三県だというが、サービス開始当初は東京都心に限っていたという。これで上記の数字を実現しており、いかにユーザーとオーナー、双方の期待が大きいかがうかがえる。

 

ただ、国内では類を見ない新サービスだけに、賃貸住宅業界に軋轢が生じないか、利用にあたっては懸念するオーナーもいるだろう。

 

「例えば入居手続きの電子化ですが、これは不動産会社にとってもメリットが大きいものです。内見一つにしても、従来のスタイルはスタッフが一人ベタ付きになるので結構な負担です。今後、不動産業界でも人手不足が心配されているなかで、ITによって業務が簡素化されれば、この問題も解消されていきます。OYO LIFEの展開は、不動産業界が内包する諸問題を解決するものだと考えています。

 

またこれまでの賃貸住宅業界は、需給の面で借り手より貸し手が強い側面もありました。しかし人口が減り、住宅が余っていく時代に突入したこれからは、借り手がどんどん強くなります。このような環境下では、ユーザーの要望に合わせてサービスを充実させていかなければ、賃貸経営が立ち行かなくなるはずです。OYO LIFEが率先してユーザーニーズに応えていくことで、オーナー様の大事な資産が守られるようになればいいですね」(勝瀬氏)


賃貸不動産業界はIT化により大きく生産性を上げられる、と確信して事業展開をスタートさせたOYO LIFE。世界最速で成長しているOYOの運営ノウハウを基に、日本の賃貸住宅業界に手軽さと利便性をもたらし、暮らし方に新たな価値を提供していく。ビジネスの推進には大きなバックアップがあるのも、オーナーにとっては大きな安心材料だろう。

 

「OYO LIFEは、ヤフーやソフトバンクといった日本を代表する有力企業から大きな投資とサポートをもらっています。発表前のもの、構想中のものと様々ですが、まだまだ不動産オーナーのみなさんにも大きなメリットを提供できると考えています。OYO LIFEの今後の展開に、ぜひご期待ください」(勝瀬氏)

 

 

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OYO TECHNOLOGY&HOSPITALITY JAPAN 株式会社 CEO

米国ミシシッピ州立大学 MBA 取得後、ボストンの通信ベンチャーUNIFI Communication に入社。以後17年間米国でIT、サーチエンジン、ベンチャーキャピタル、ヘルスケア領域のクロスボーダー事業のインキュベーション、事業立ち上げに携わる。2009年に帰国。米国ヘルスケア企業2社の立ち上げ後、2013年秋田県秋田市に居を移しセミリタイア。2014年に復帰しブッキングドットコム日本、韓国統括に就任。TVCMをスタートし同社を大きく成長させる。
2017年香港TinkLab社、Sharp株式会社とホテル向け無料携帯端末handyをスタート。半年でホテル業界向けシステムとして24万客室と最速の導入実績を残す。2018年12月より現職。
上記の他、米国Aichi Beverage Company 取締役、株式会社里の館取締役、神奈川県観光政策統括アドバイザー、スタートアップ企業数社の顧問を務める。

[略歴]
1964年 徳島県美波町生まれ
1992年 ミシシッピ州立大学 MBA 修了
1992年 UNIFI Communications入社
1997年 LYCOS Corp. Dev. Director
2002年 Becton Dickinson 経営企画ディレクター
2005年 医療コンサルティングファームThink Medic Ltd.を香港で創業
2009年 Cutera K.K. 代表取締役社長、
2010年 Certara LLC アジア地区統括
2014年 Booking.com 日本、韓国統括
2017年 handy Japan株式会社代表取締役社長

著者紹介

連載日本の賃貸住宅経営の常識を変える「OYO LIFE」の全貌

取材・文/関根昭彦 撮影(人物)/関根明生
※本インタビューは、2019年4月17日に収録したものです。