「資産100億円の形成には節税や賃貸経営、そして資産運用についてのあらゆる基本原則を理解することが欠かせない」と語るのはアサヒグローバル株式会社、ゴールドトラスト株式会社、ゴールドエイジ株式会社取締役会長で、自らも年間家賃収入7億円のオーナーでもある久保川議道氏です。本連載では、その唯一無二ともいえる「賃貸経営」と「資産運用」を中心とした資産形成における久保川氏の独自のメソッドや考え方をブログから抜粋し紹介します。今回は、前回に引き続き、「3代先100年先」を考えた土地活用とは何かを解説します。※この記事は久保川議道氏のブログ『会長のひとりごと』Vol.44(2016年8月)から抜粋、編集したものです。

999人の皆さんに全くご理解していただけませんでした

100年先の土地活用の説明は今回で終わります。その理由はセミナーも3回ぐらいやってみましたが、皆さんの反応が良くありませんでした。やはり私の話は「999人」の皆さんにご理解していただけませんね…。

 

私の言う通りに①4.3億円の木造の「サ高住」や「戸建て賃貸」を②5年ごとに20回建てていただくと③100年後に税引後利益が現金で「205億円」となります。④それ以外に建物資産が「80億円」と⑤所得通算の給料分の税金が「8億円」減額になりますから、⑥合計でなんと「293億円」の資産となります。

 

⑦預金の利息をゼロ円としての計算ですから、⑧利益を複利で入れれば、少なく見ても現金が「350億円」から「450億円」ですね。⑨そして100年間の借り入れ金は上限で17億円を超えることはありませんから健全で安全な「賃貸経営」となります(手元の現金で返してしまえば、無借金も簡単ですね)。

 

しかし999人の皆さんには全くご理解していただけませんでした。賃貸を10億円単位で実行中の税理士さんや、年間家賃収入1億円を目指す、賃貸のプロの人達の2、3名に喜んでいただけただけでした。残念なことです…。

 

アインシュタイン博士は、「20世紀最大の発見は、複利だ」と言われたそうですね。「1億円」を利息3%の複利で計算すると、30年で2億438万円、50年で4億3800万円になります。私の計算ですとこの「100年」計画では、50年間で「50億円」、75年間で「120億円」(建物資産は含まず)の現金が手元に残りますから、それを複利で預金すれば2倍から4倍の現金になります(但しこの預金は日本以外の国で行うべきですね)。

 

国への税金支払いは100年で「69億2500万円」に⁉

さて私の資産形成は一切の脱税はありません。①海外に賃貸収入のお金を送金する場合は正しく「20%の税金」を支払います。②22年の償却後に別会社にこの1つ1つの建物を4億円で転売しますが、③転売利益の20%の税金を毎回「8000万円」ずつ支払います(長期譲渡益税)④そして購入した会社はその4億円の建物を4年で償却して、節税で「2億円」相当の現金が残ります(償却済みなので22年×20%=4.4年は4年償却)

 

⑤そしてまた8年後に再度転売して、別会社または個人に建物の所有を移します(できれば日本以外の海外がいいのですが…)⑥そしてそこで70年間所有して合計「100年」「1棟分」となる訳ですね。

 

⑦同じ事を5年ごとに20回(20棟分)繰り返して、一応100年で一度区切って計算すると冒頭で申し上げた「夢の様な」「けた外れ」の「多額の税引後の現金」が残ってしまうのです。個人の住宅でも今は「100年住宅」が当たり前ですから、20棟分の80億円以上の建物も「価値が無い」とは私は考えていません。

 

100年間の間に①日本国にも多額の固都税を払いながら(年間290万円×1050年分=30億4500万円)②転売益税(8000万円×16棟分=12億8000万円)を支払って、③海外送金の税金(1棟1年分の500万円×520年分=26億円)を支払いますね。100年間合計で国への税金支払いは、なんと「69億2500万円」になります。これで税務当局が文句を言うはずはありませんよね。

 

しかしこれだけきっちり税金を支払っても100年後の3代先には、「350億円」から「450億円」の資産となります(80億円の建物含む。無借金経営も簡単に可能)。まあそう言うお話を100年間の大きな表を作って、計算式も全てお出しして発表したのですが……。

 

全く予想外の反応でした。私も反省いたしまして、もう「3代先100年先の土地活用」は言いません。もうこうなったら、私はスネてしまいましたから、「私一人で」できることからコツコツと「自分だけで」やり続けたいと決心してしまいました。はい。

 

すみません。あしからず。