北海道不動産投資の「出口戦略」の組み立て方 札幌中央区・大通公園

都心部を中心に投資用不動産の利回りが低下している。インカムゲイン狙いの投資先として地方物件も浮かび上がる中、「北海道不動産」が密かに注目を集めている。本連載では、北海道の地元プロとして物件事情を知り尽くしたパーフェクトパートナー株式会社代表取締役・末岡由紀氏が、「北海道不動産」の魅力と投資のポイントについて徹底解説する。最終回のテーマは北海道不動産投資の「出口戦略」である。

「インカムゲイン狙い」に徹し、長期保有が基本

不動産投資では、物件選びの段階から「出口戦略」を見据えることが大切です。キャピタルゲイン狙いの不動産投資なら、いつ、いくらで売るのかをなるべく明確にしたうえで、目標に沿った収益を上げやすく、売却しやすい物件を選ぶのが鉄則です。

 

パーフェクトパートナー株式会社代表取締役末岡 由紀 氏
パーフェクトパートナー株式会社
代表取締役
末岡 由紀 氏

北海道の中でキャピタルゲイン狙いの投資に向いているのは、札幌中心部の物件です。中心部の物件は、資産価値が上がりやすく、収益も安定しやすいとみられています。そのため、メガバンクなど金融機関の融資が付きやすいのです。融資が付けば、物件取得のハードルは下がるので、買い手はすぐに見つかります。取得するタイミングによっては値上がり益が期待できて、しかも売りやすいのが札幌中心部の物件のメリットだと言えます。

 

これに対し、キャピタルゲイン狙いにあまり向いていないのは、札幌近郊や地方の物件です。メガバンクによる融資はほとんど期待できませんし、札幌の中心部ほど投資需要は高くないので、買い手が見つかりにくいというデメリットがあります。ですから、札幌近郊や地方の物件は、インカムゲイン狙いに徹して、長期保有するのが望ましいと言えるでしょう。

 

節税目的なら築18~30年の中古木造アパートを狙う

そもそも北海道の不動産市況は、都心の市況と比べると動きが穏やかなので、キャピタルゲインを追求するのにはあまり向いていないと思います。しかし、大きな値上がりが期待しにくい半面、大きく値下がりすることもないので、資産価値を保全しやすいというメリットはあります。

 

もちろん、人口減少に伴う地価の下落や建物の老朽化によって価値は少しずつ下がってはいきますが、都心のように市況の変動で一気に下がることはありません。また、資産価値が緩やかに下がったとしても、その間コツコツとインカムを積み上げれば、価値の目減りを補てんできます。長期で保有すれば、十分な収益を確保してから売り払うこともできるわけです。

 

このように、北海道の投資用不動産は、インカムゲインを狙った長期投資向きの不動産であると言えます。老後の年金や現在の収入を補てんするため、長期にわたって安定的な収入源を確保したいという人に向いています。

 

一方で、節税を目的として北海道の不動産を取得する方もかなりいらっしゃいます。その場合、お勧めの物件は築18~30年ぐらいの中古木造アパートです。北海道の物件は価格に占める建物の割合が高いので、都心の物件に比べて多額の償却が可能です。

 

当社がこれまでに仲介した例では、4年の償却期間で計1,000万円から1億円ほどの節税を実現したお客さまもいらっしゃいます。このように高い節税効果が得られるのも、「北海道不動産」ならではの魅力だと言えます。

 

 

パーフェクトパートナー株式会社 代表取締役

1976年、北海道生まれ。札幌大学外国語学部卒業後、収益不動産業界で8年間勤務。賃貸仲介、アパート・マンションの建築営業、アセットマネジメントなどを経験を経た後に独立。2008年10月パーフェクトパートナー株式会社を設立。自ら累積1,000戸以上の物件を保有してきた、いわゆる「ギガ大家」としての顔も持つ北海道不動産のスペシャリスト。

著者紹介

連載知られざる“北の大地”の物件の魅力とは? 満室を実現する「北海道不動産」の戦略的投資術

取材・文/渡辺 賢一 撮影/永井 浩 
※本インタビューは、2018年4月10日に収録したものです。