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資産形成の手段として「国内不動産投資」が最強といえる理由

人口減少に伴う空室率の上昇、金融機関による不動産向け融資の引き締めなど、国内不動産の先行きに不安を抱く投資家も少なくないが、戦略・実践次第では、まだまだ安定的な収益や節税効果が期待できる。本企画では、未曾有の低金利時代だからこそ実行可能な、「借入」を駆使し、効率性に優れた「国内不動産レバレッジ投資」のポイントを、株式会社エストアンドカンパニー 執行役員 櫻井祐輔氏に解説していただく。第1回目は、国内外の「不動産投資の現状」についてお話を伺った。

アパートローンの新規融資は前年比マイナス14.2%

去る2月8日、日本銀行が発表した統計によると、2017年の全国の銀行による不動産向け新規融資額は11兆7,143億円となり、前年に比べて5.2%減ったという。新規融資が前年を下回ったのは、2011年以来6年ぶりのことだ。とりわけアパートローンなど、個人の賃貸業向けは3兆3,202億円と14.2%の大幅な減少になった。この背景には、金融機関の融資スタンスの変化がある。

 

2016年1月に日本銀行はマイナス金利を導入し、これを機にわが国は超低金利時代に突入する。そして、企業は内部留保が厚く資金ニーズがないなど、貸出先に困っていた銀行が新たに目をつけたのが不動産だった。個人向け国債や投信など、多くの金融商品が運用難に陥る中、超低金利を生かして融資を活用する不動産投資は活況を呈しており、行き場を失っていた資金は必然的に不動産向けの融資に殺到した。2015年、2016年と不動産向け融資が2ケタの増加が続き、2016年には12兆円を突破。統計が始まった1977年以来、最高を記録した。まさに 、“バブルの再来”とも呼べる状況だった。

 

だが、ここ数年来、銀行による過剰な不動産向け融資がバブル批判を招いたため、昨年の夏頃から銀行が融資スタンスを見直し、貸し出しの引き締めに入っているのだ。加えて、地方の賃貸住宅の空室率上昇、入居保証をめぐる物件オーナーと一部業者のトラブルなども、こうした銀行の姿勢に拍車をかけている。投資家にとっては“逆風”とも言える状況で、あれほど活況だった不動産投資も今や曲がり角に立っているのだろうか。

 

それでも不動産投資の「メリットが大きい」理由

――不動産向け融資の引き締めは、投資家にとって痛手とも言えます。

 

櫻井 融資環境については、より正確に言えば、ノウハウの有無が大きな差を生む状況になってきたということだと思います。当社では従来より、単に物件を紹介したり、販売したりするだけでなく、ファイナンス面でのノウハウ蓄積に徹底的に注力してきました。専門のコンサルタントが、お客様が融資を最大限に引き出せるようサポートしていますが、現在はこのファイナンス面の強みが逆に武器になり、大きく差別化できている状況です。

 

――株や投資信託、FX、仮想通貨など、多くの投資商品が存在する中、他の投資に対する不動産投資の優位性とは何でしょうか?

 

櫻井 大きな“レバレッジ効果”ですね。国内不動産投資は自己資金がなくても、フルローンで始めることができます。もちろん、勤務年数や年収によって融資額は変わってきますが、会社に勤務していたり、自営業を営んでいたりという背景があれば、誰しも融資は受けられるんです。そこが一番のメリット。一方、株やFX、海外不動産などは一定の自己資金なしでは投資が難しいですからね。

 

――同じ不動産投資でも、国内と海外の違いは何なのでしょうか? 最近は新興国を中心に海外不動産投資が人気です。

 

株式会社エストアンドカンパニー
執行役員 櫻井祐輔 氏
株式会社エストアンドカンパニー
執行役員 櫻井祐輔 氏

櫻井 海外不動産は利回りが高く、売却益といったキャピタルゲインも狙えるメリットがあります。しかし、その反面、フルローンなどはまず無理ですし、金利も高い。国内の金利が0.4~2.7%程度であるのに対し、海外は3~5%が当たり前です。為替変動の問題や政情・治安といったカントリーリスクや怪しげな仲介業者がいたりもします。もっとも、海外不動産そのものを否定するつもりはありません。ただ、もし投資するなら現物不動産にではなく、リートのような証券化されているもので十分ではないでしょうか。

 

――税金対策になるのも、不動産投資のメリットです。

 

櫻井 不動産所得がマイナスであれば、給与所得と合算し、損益通算することで所得税・住民税の節税になります。キャッシュフローがプラスであっても、区分マンションであれば、帳簿上は赤字になるケースが多く、節税できます。一方、1棟ものは収益性が高いため、どうしても帳簿上黒字になってしまいます。節税対策としては区分と組み合わせることによって、それぞれの黒字と赤字を相殺し、節税が可能になります。

 

また、個人の所得が高い方は一棟もので投資を行う際、法人格で取得すれば、法人税は所得税よりも税率が低く、経費も計上できるので、節税対策として有効です。

 

――それらをきっちり加味すれば、不動産投資はまだまだ魅力的な投資と言えそうです。

 

櫻井 もちろん、地方の高い空室率を見てもわかるように、国内不動産投資の全てがいいとは言い切れません。しかし、当社が扱っている首都圏や都市部のマンションに関しては入居率が高い。特に、東京は人口が年間に7万人以上も増えています。

 

また、2020年には東京オリンピックも開催され、政府の政策もインフレに寄せていく戦略である以上、都内の不動産の資産価値も上がる可能性もあります。そうした意味では、東京における賃貸業のニーズはまだまだあると考えています。

 

株式会社エストアンドカンパニー 執行役員

千葉県柏市出身。大手投資不動産会社を経て2017年に株式会社エストアンドカンパニーの立ち上げに参加。同社執行役員に就任。10年以上投資用不動産のコンサルティング業務に従事し、延べ2,000名以上の顧客に対して不動産を通じたライフプランの提案を行い、4,000件以上の不動産売買取引を行う。中立的な投資コンサルティングを目的とした株式会社エストマーケティングの代表も兼務。

著者紹介

連載2018年最新のファイナンス戦略を駆使! 国内不動産レバレッジ投資による資産形成術

取材・文/牧 隆文 撮影/永井 浩(人物)
※本インタビューは、2018年2月5日に収録したものです。