近年、新しい投資の手段として大きく注目を集めている「ソーシャルレンディング」。本連載では、その基本的な仕組みや富裕層にとっての活用法を踏まえたうえで、カメルーンや東欧といった特徴的な投資対象をピックアップして紹介する。最終回は、クラウドクレジット株式会社・代表取締役の杉山智行氏から、投資商品としてのソーシャルレンディングの魅力と今後予定されているファンドなどについて伺った。

再生可能エネルギー、不動産担保ローン等も投資対象に

本連載の締めくくりとして、クラウドクレジットの商品分野を紹介します。クラウドクレジットでは、これまで大きく分けると、海外における以下の資金需要者(借り手)への融資(ローン)に投資をしてきました。

 

●中小事業者向けローン
●消費者向けローン
●ノンバンク向けローン
●一定の条件を満たす不良債権

 

今後もこれらのジャンルへの投資は続けていきますが、それに加えて、さらに以下の分野への投資を考えています。現在開発中で、近日中に発売予定の新商品です。

 

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①リニューアブル(再生可能エネルギー)投資
アフリカなどに何度も足を運ぶうちに、現地では、資金供給不足もさることながら、電力不足が大きな成長制約の要因となっていると感じました。だからこそ、電力供給は、今後非常に成長が見込める分野でもあります。そこで、現地におけるソーラーパネル設置などのリニューアブルエネルギー事業への投資を行っていきます。もちろん、投資効果とともに社会的な影響も大きな分野です。

 

②農業投資
これは、カメルーン(連載第4回参照)などでは一部スタートしているものです。日本では人口減が問題になっていますが、それは世界的に見ればごく一部の現象です。世界ではまだまだ人口増が問題であり、ひいては食糧供給が非常に重要なテーマです。この分野は、人々の生存の根本に関わるものなので、当然、各国の政府も真剣に取り組んでいますし、また先進国からのODAなどによる資金供給の実績もあります。しかし、よく見ていくと、そこでカバーし切れていない部分はたくさんあるので、投資対象はまだまだ多数存在すると考えています。

 

③マイクロファイナンス機関への貸し付け
途上国で活動しているマイクロファイナンス機関へ融資を行い、そこから、中小事業者や一般消費者への資金供給を目指します。

 

④不動産担保ローン
これは、クラウドクレジットがこれまで行ってきたような、途上国への資金環流という理念に即した商品とは、少し違った位置づけになりますが、北米やオーストラリアなどでの不動産担保ローンへの投資を検討しています。これらの新ジャンル、新商品の開発を通じて、日本の投資家の皆様へ、さらなる投資機会を提供させていただきます。

理念だけではない「収益のパフォーマンス」の追求

上記はあくまで、現段階で公表可能なものです。まだ公表できないものもあり、クラウドクレジットのソーシャルレンディングの可能性はまだまだ広がります。

 

そこに通底しているのは、「ソーシャルレンディングは、従来の金融機関では資金を届けることができなかった資金需要者へ、あまねく資金を提供し、グローバルな経済発展、人々の豊かな暮らしに寄与できる素晴らしい仕組みである」との確信です。近代の歴史上、長く続いてきた、一部の先進国だけで大きな資金を回し合っているパラダイムからの変革であり、新しい時代をつくるスキームであるということです。

 

クラウドクレジット株式会社 代表取締役 杉山智行 氏
クラウドクレジット株式会社 代表取締役 杉山智行 氏

 

クラウドクレジットが開発してきた商品にはすべて、ここまで述べたような理念が反映しています。しかし、ここで強調しておきたいことがあります。それは、いわゆる「社会的インパクト投資」と呼ばれるような、理念が優先で収益のパフォーマンスはそこに従属すべきであるという考えを、私たちは持っていないということです。

 

ソーシャルレンディングは、投資商品です。投資商品である以上、リスク・リターンのプロファイルは重要であり、投資家の皆様には、その点でクラウドクレジットの商品を他の金融商品と比較検討していただきたいと考えています。そして、純粋な投資商品としてソーシャルレンディングには固有の価値があります。それは、クレジットに投資するインカムゲイン型商品でありながら、高い期待リターンを提供できる素晴らしい仕組みである点です。

 

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投資家の皆様には、ぜひ投資商品としてのプロファイルにおいて、従来の国債や社債などとクラウドクレジットの商品を比べていただきたいと思います。もちろん、他社のソーシャルレンディング商品とも比較してください。そのうえで、クラウドクレジットの商品がアンダーパフォームだと判断されるのであれば、選んでいただく理由はなくなってしまいますし、逆にアウトパフォームであると判断されるのであれば、ポートフォリオの一角への組み入れをぜひご検討ください。

 

これまでにない投資対象への資産分散が、投資家の皆様のアセットアロケーションをより豊かなものにしてくれるはずです。

取材・文/椎原 芳貴 撮影/永井 浩 ※本インタビューは、2017年10月30日に収録したものです。
※ファンドの手数料等およびリスクについて
ご出資いただく際の販売手数料は頂いておりません。なお、出資金に対して、最大2.50%(2017年11月現在)の運用手数料を運用開始時に(又は運用開始時及び2年度目以降毎年度に)いただきます。また、為替手数料その他の費用をご負担いただく場合があります。為替相場の変動、国の政治的・経済的なカントリーリスクや債務者の債務不履行等により、元本に欠損が生じるおそれがあります。ファンドの種類ごとに、手数料等およびリスクの内容や性質が異なります。ご投資にあたっては匿名組合契約書や契約締結前交付書面をよくお読みください。

クラウドクレジット株式会社
第二種金融商品取引業: 関東財務局長(金商)第2809号
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