妊娠が分かった時、いま勤めている会社でキャリアを続けていくか、それとも退職の道を選ぶのか。出産から仕事を復帰するタイミングはどうするのか……悩みどころはいろいろ。厚生労働省の調査から、女性の妊娠・出産とキャリア、そして幼稚園・保育園についてみていきます。
正社員で1割、非正社員で5割…妊娠・出産を機に「会社を退職」の実態

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どうする?出産・育児から仕事復帰するタイミング

出産を終え、そろそろ仕事復帰を……そうは考えるものの、実際に育児が始まってみると想像していたものとは違い、本当に復職ができるか不安になる人もいるでしょう。ほかの人たちはどうしたのか、気になるところです。そこで厚生労働省『平成30年仕事と育児等の両立に関する実態把握のための調査研究事業報告書』から、出産からの復職についてみていきましょう。

 

まず(末子)妊娠判明時から調査時に至るまでの就労状況を聞いたところ、女性正社員の90.7%、女性非正社員の54.0%が「末子妊娠判明がわかった当時と同じ会社で継続して働いている」と回答。また女性正社員では「現在は働いているが、末子の妊娠がわかった当時は働いていなかった」が16.9%と続きます。

 

また妊娠判明時、正社員では90.2%、非正社員では80.2%が同じ会社での就労継続を希望していました。

 

当時の会社を辞めた理由をみると、正社員で「仕事を続けたかったが、仕事と育児の両立の難しさで辞めた」が最も多く30.2%。非正社員では「家事・育児により時間を割くために辞めた」が29.7%、 「仕事を続けたかったが、仕事と育児の両立の難しさで辞めた」が26.7%と続きました。

 

一方、復職・再就職の時期をたずねると、正社員、非正社員共に8割弱が希望通りの時期で仕事復帰したと回答。仕事復帰にあたり優先したこととして、正社員の3割強、非正社員4割強が「就業継続よりも、無理なく子育てができること」と回答。また正社員で「復職後も、できるだけ早くキャリアアップできること」を優先した割合は8.0%に留まっています。

 

さらに育児休業の延長の実態について、正社員の31.1%、非正社員の27.5%が「育児休業」を延長したと回答。その理由として「保育所等に入所できなかったから」が正社員、非正社員共に5割弱となっています。

 

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