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1年ぶりの帰省、息子に就職後のことを聞いたら…
大学進学後、息子は学業やアルバイトなどで忙しく、帰省する機会が減っていました。浩さんが息子と顔を合わせるのは、年に一度。電話やメッセージのやり取りも、以前より少なくなっていました。
そして、約1年ぶりに大学3年生になった息子が帰省した日。食事をしながら、浩さんは何気なく将来の話を切り出します。
「卒業したら、東京で就職するんだろう。仕事が落ち着いたら、こっちにも戻ってきてくれよ。お母さんも年を取っていくし、これからは少し頼りにしたいと思っているんだ」
息子は少し考えた後、こう答えました。
「お父さん、俺、就職するつもりないよ。卒業したら、ベンチャーを立ち上げるつもりなんだ」
「べっ、べんちゃー?」
話を聞くと、卒業後は、大学の同級生数人で起業する、今はその準備を進めているといいます。
「そんな失敗したら、どうするんだ?」
「成功するか、失敗するか、最初から分かっていることなんてないだろう。もちろん失敗するつもりで起業するわけじゃないけど」
このような将来を描いているなか、親の老後のことなど考えられるはずがありません。浩さんは「どれだけお前にお金をかけたと思っているんだ!」と、口から出かかったものの、グッと抑えたといいます。
「私も一生に一度はと、飲食店に挑戦をしました。それなのに、子どもの挑戦を反対できるわけがありません」
現在、浩さん夫婦の年金収入は月約20万円。住宅費や食費、光熱費などを考えると、決して余裕のある暮らしではありません。これから医療費や介護費用が増える可能性もあります。教育=投資とはいうものの、親の老後が安泰になるかは別問題。むしろ、無関係と考えておいたほうがいいでしょう。