不動産購入時に必要となる登記費用。司法書士から提示された見積書を、そのまま支払っていないでしょうか。実は司法書士の報酬には大きな差があり、交渉で数万円安くなることもあります。「高いですね。下げてください」と伝えたところ、「心をこめてやっています」と反論されたことも。大家歴25年、約50室を所有する現役CFPの竹下昌成氏が、実際の交渉や見積事例をもとに、司法書士報酬の裏側を紹介します。※本記事に掲載している事例は、プライバシー保護および情報の一般化のため、実際の相談事例をベースに一部の数値や設定を変更・再構成したモデルケースです。
「心なんか込めなくていい!」司法書士の高額報酬に値下げ交渉したら激怒されて口論に…不動産登記費用の知られざる実態【現役大家CFPが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

「高いですね。下げてください」司法書士と口論に

私は30歳から不動産投資を始め、現在は約50室を所有しています。これまで数多くの不動産を購入してきましたが、毎回発生する費用の一つが司法書士への報酬です。

 

ある不動産取引で、司法書士から見積書を提示されたときのことです。私は提示された金額を見て、率直に伝えました。

 

「高いですね。下げてください」​

 

すると、司法書士から返ってきたのはこんな言葉でした。

 

「心を込めてやっています」「間違いのないよう、正確にやっています」

 

そこで、私も言い返しました。

 

「心なんか込めなくていい。誰がやっても同じ仕事だ。間違えないのは当たり前だ」

 

ついトゲのある言葉が出てしまい、司法書士に激怒されてしまいました。

 

もちろん、不動産登記は重要な仕事です。ミスがあれば、取引当事者に大きな影響が及ぶ可能性もあります。しかし、資格を持った専門家に依頼する以上、正確に仕事をするのは当然ではないでしょうか。適切に登記が完了すれば、基本的に登記の結果は同じです。

 

私は、仕事が正確で対応が早く、報酬にも納得できる司法書士に依頼したいと考えています。

司法書士の報酬が半額近くになったことも

不動産を購入すると、売主から買主へ所有権を移す「所有権移転登記」が必要です。住宅ローンを利用する場合には「抵当権設定登記」も行います。これらの手続きを司法書士に依頼すると、報酬が発生します。ただし、司法書士の報酬は一律ではありません。

 

例えば、福岡県内の一棟アパートを購入した際、不動産業者が指定した司法書士の報酬は5万4,000円でした。一方、私がいつも依頼する司法書士の報酬は2万9,800円。差額は2万4,200円です。

 

別の区分マンションの取引では、同じような登記について、2万8,800円、5万2,988円、6万6,304円という見積額がありました。さらに、当初5万4,000円を提示していた司法書士が、他社に合わせて2万8,800円にしてくれたこともあります。

 

同じような仕事でも、司法書士によって報酬が2倍以上違うことがあるのです。

 

もちろん、案件ごとに業務内容や対応範囲が違う場合もあります。それでも、見積書を比較する意味は十分にあると思います。