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定年退職後、妻のパート勤務が増えていった
東京都内に暮らすトモキさん(68歳・仮名)は、3年前に会社を退職しました。現在は妻のヨウコさん(65歳・仮名)と2人暮らし。子ども2人はすでに独立しています。
トモキさんは長年会社員として働き、65歳で再雇用期間を終えました。夫婦の年金は合わせて月25万円です。住宅ローンはすでに完済しており、退職金などの預貯金もあります。日々の生活に大きな不安はなく、トモキさんは退職後、夫婦でのんびり過ごすつもりでした。
一方、ヨウコさんは数年前から近所のスーパーでパート勤務を始めていました。長年、家事や子育てを担ってきたヨウコさんにとって、久しぶりの仕事でした。当初は週3日、1日4~5時間程度の勤務で、月収は6万~7万円ほど。家計のためというよりも、気分転換や社会とのつながりを持つことが目的だったといいます。
ところが、仕事に慣れるにつれて勤務日数が増え、最近では週5日、ほぼフルタイムに近い働き方になりました。収入も月15万円前後に増えています。トモキさんは、当初こそ妻が楽しそうに働く様子を喜んでいました。しかし、次第に複雑な気持ちを抱くようになります。
退職前は、自分が朝から夕方まで働き、妻が家にいる生活でした。それが今では逆転し、妻は毎朝出勤し、自分は家で過ごす毎日です。ヨウコさんは職場での出来事を楽しそうに話し、同僚との交流も増えていました。休日には職場の人と出かけることもあるようです。家計に困っているわけでもないのに、なぜそこまで働きたがるのか。トモキさんには、その理由がよくわかりませんでした。