通常65歳から受給開始となる老齢年金は、60歳~75歳の間で受給するタイミングを選ぶことができます。ただし、65歳より前倒しで受け取ると年金が減額され、65歳より後ろ倒しで受け取ると年金が増額されるなど、いくつかの注意点が存在します。現在40代~50代の就職氷河期世代が老後できるだけ安心して暮らすために、年金受給において注意すべきポイントはなんでしょうか。著書『手取り25万円、妻子持ちでも7000万円貯めた私の 氷河期世代のお金の戦略』(Gakken)より、ななし氏が「繰り上げ受給」「繰り下げ受給」それぞれのしくみと年金受給額を増やす方法について解説します。
「自分は65歳で年金受給、妻だけ70歳まで繰り下げ」…老後資金7000万円の氷河期世代50歳男性が、「繰り上げ・繰り下げ」受給の“損益分岐点”から導いた年金戦略 (※写真はイメージです/PIXTA)

「繰り下げ」以外で年金受給額を増やす方法

年金受給時期を繰り下げる以外にも、年金受給額を増やせる方法はいくつかあるので、紹介していきます。

 

月額400円の「付加年金」

国民年金には「付加年金」と呼ばれる、「追加オプション」のような制度があります。

 

月額400円(年4800円)を年金保険料に上乗せする代わりに、老後1年間で受け取る年金額が「納付月数×200円」増えるというものです。自営業やフリーランス向けの制度で、厚生年金加入者は支払うことができません。

 

たとえば50歳から付加年金を10年続けたとしたら、年金受給額は「年2万4000円」の増額になります(月2000円アップ)。ちなみにその10年間で支払う追加の保険料は4万8000円ですから、「2年受け取れば元が取れる」という計算になります。悪くないですよね。

 

過去の穴を埋める「追納」、支払い期間を延長する「任意加入」

免除、納付猶予、学生納付特例により未納の期間がある人は、過去10年前までを限度に、「追納」という形で保険料を支払うことができます。もし未納や免除期間があっていまお金にゆとりがあるなら、追納もいい選択ですよ。

 

国民年金の保険料は、原則的に20歳から60歳までの40年間支払うものです。しかし、60歳の時点で満額を支払っていない人の場合、「任意加入」という手続きをすることによって、最長65歳まで国民年金を支払うことができます。いまどき60歳はバリバリ働いていますから、追納では埋められなかった穴を、この制度で埋めるといいかもしれません。

 

会社員として厚生年金を「70歳まで」払う

国民年金の支払いは60歳までですが、会社員が支払う厚生年金については社会保険の加入条件を満たしている限り、最長70歳まで加入することができます。

 

「それじゃ働き損やん」とならないように、働きながら年金も受け取ることができますし、65歳以降も働きながら支払った保険料は年に1回、年金額へ反映されるので、年金受給額も増やせます

 

働きながらもらえる年金には一定のルール(給与+老齢厚生年金部分が65万円を超えた場合、超えた金額の半分の年金が減額される。老齢基礎年金は給与にかかわらずもらえる)がありますが、ゆるくてもフルタイムで長く働けそうな業界・会社を探しておくといいかもしれませんね。

 

私たちの世代が年金だけで悠々自適な生活を送ることはまず無理ですが、最低限もらえるものはもらって、できるだけ安心したいですよね。

 

 

ななし

インデックス投資家

 

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