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あなたは対象外と言われたので、関係ないと思っていました
「最初は振り込め詐欺か何かかと、疑ってしまいました」
そう語るのは、郊外の一戸建てで一人暮らしを送る68歳の加藤洋子さん(仮名)。数年前に最愛の夫を亡くし、現在は遺族厚生年金月7万円と自身の老齢年金月7万円を合わせ、月に約14万円の年金で暮らしています。
「ずっとパートに出ていて、月に12万円ほど稼いでいたんです。その収入と夫の年金があったので生活にゆとりがありましたが、私も66歳で退職しまして。それからは毎月14万円だけの生活になり、物価高も相まって『もう少し余裕があればいいのに』とため息をつく日々でした」
そんな加藤さんのもとに先日、日本年金機構から一通の「薄緑色の封筒」が届きました。
「以前、夫が亡くなった際に年金事務所で手続きをしたとき、職員の方から『パート収入がある間は支援給付金の対象外です』と説明されていたんです。だから自分には一生縁のないものと思い込んでいました。ところが封筒を開けてみると『年金生活者支援給付金のお知らせ』が入っていて……思わず『えっ、本当にもらえるの?』と声を上げてしまいました」
この「年金生活者支援給付金」は、公的年金などの収入やその他の所得が一定基準(前年所得90万9,000円以下等、令和8年4月時点)を満たす場合に支給される福祉的な給付金です。
ここでポイントとなるのが、所得制限の判定における「年金の種類」です。遺族年金や障害年金は公的年金等控除の対象以前に「非課税」となるため、所得金額の判定計算には一切含まれません。
加藤さんの場合、年金収入の総額は年168万円ですが、非課税である遺族年金の84万円を除くと、対象となる老齢年金は84万円ほどとなります。パートを辞めたことで給与所得もゼロとなり、判定基準である約90万円をクリアしたため、新たに給付金の対象となったのです。
「月に換算すると約5,000円、年間で約6万円支給されるとのことでした。年金暮らしの身には本当にありがたく、スーパーでの買い物に少し余裕が出そうです」
厚生労働省『令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況』によると、加藤さんのようにこの給付金を受け取っている受給者は全国で約782万人にのぼります。そのうち、老齢年金を対象とした「老齢年金生活者支援給付金」の受給者は約450万人で、平均して月額4,146円を受け取っています。加藤さんの「月約5,000円」という受給額は、世間の平均と比べても非常に頼もしいサポートだといえるでしょう。