(※写真はイメージです/PIXTA)
弱みの推論市場も制圧…「完全体」となったエヌビディア
話をまとめると、エヌビディアはAI開発に欠かせない最強のレシピ(GPU)を持ち、プログラマーを逃がさない仕組み(CUDA)があり、しかも工場(固定費)を持たないから利益率がバグっている。
しかしこのことをすべて理解したのは、残念ながらだいぶ後でした。最初から理解していたのは「ファブレスモデルの優位性」の部分だけ。ですからエヌビディアの株を持つ握力も当然弱く、2022年の暴落を耐えてプラスに転じ、20〜30%上がったところで利益確定売りしてしまいました。
しかし僕は前述した強みに加え、さらなる材料を知ったことで、後にエヌビディア株を買い直すことができ、株価上昇の波に乗れました。
エヌビディアは現在、大量のデータを処理する「学習」分野では独走状態にあります。しかし学習済みモデルを動かす「推論」分野ではグーグルのTPUなどの独自開発チップ(ASIC)の台頭による追撃を受けている状況でした。
しかしAI推論に特化した革新的なLPU(言語処理ユニット)技術を持つ新興企業「Groq」のメインスタッフを吸収したことで、推論市場でも支配力を決定づけたのです。今回エヌビディアに加わったGroqの社長だったジョナサン・ロスは、元グーグル社員で、同社のTPU開発を主導した人物です。
今回エヌビディアが、業界トップクラスの推論チップ設計チームを取り込んだことで、エヌビディアは半導体企業として「学習」と「推論」の両方を支配し、「完全体」になったと言っても過言ではないでしょう。
オモロー山下
お笑い芸人
実業家/個人投資家
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