『借金1000万円から億り人 じゃない方芸人の大逆転投資術』(KADOKAWA)の著者であるオモロー山下氏は、借金1,000万円から10年で「億り人」となった人物です。「山下本気うどん」のプロデュースで成功したのちに投資を始めた山下氏ですが、一時は5,000万円もの含み損を抱えるピンチに直面します。しかし、芸人としての経験から、株式投資との「ある共通点」に気づいたといいます。そこから得た教訓をみていきましょう。
何百回スベっても、M-1敗退でも次がある…〈含み損5,000万円〉に耐えた“じゃない方”芸人が気づいた、お笑いと株式投資の「共通点」 (※写真はイメージです/PIXTA)

下がっている株価を見るのは「エゴサ」と同じ

投資の世界で、最も運用成績が良いのは、毎日チャートに張り付いているデイトレーダーでも、ウォール街のプロのアナリストでもありません。「投資したことを忘れていた人」です。

 

これは冗談じゃなくて、実際に米国の証券会社が調査したデータとしてよく語られる話で、頻繁にチャートをチェックして売買を繰り返す人よりも、最初に積立設定だけして「ほったらかし」にしていた人のほうが、圧倒的にリターンが高いといいます。

 

考えてみると、下がっている株価を気にしすぎることは、「エゴサーチ(エゴサ)」とまったく同じなんですよ。

 

SNSで自分の名前を検索しても、「つまらない」「消えた」「オワコン」なんて書き込みを見つけたら、誰だって傷つきます。でも、最初からエゴサしなければ悪口を見ることはない。エゴサは、わざわざ自分から傷つきに行っているだけなんです。下がっているときの株価チェックも、これと同じです。

 

証券口座を見なくなった僕は、趣味に没頭することにしました。特に熱中したのが総合格闘技の動画。僕は昔から格闘技が大好きで、UFCやRIZINの試合を追いかけています。選手の過去の戦績とか、キャリア(空手出身か、レスリング出身か、など)を分析して勝敗を予測するのは、株の分析と少し似ています。

 

でも、格闘技のほうが、精神的にはるかに楽でした。だって、自分のお金がかかっていないから

 

そうして趣味に逃げ込んでいるうちに、夏が過ぎ、秋が過ぎていきました。その間、僕は一度たりとも証券口座を見ていません。見なければ、資産が増えたのか減ったのかも確定しない。そう思って心の平和を守っていました。

 

そうして年末が近づいてきた12月のある日。僕は、恐る恐る証券口座のアプリを開きました。ログインパスワードを入力し、画面が表示されるまでの数秒間、心臓がバクバク鳴っていました。

 

「どうなってるんやろ……?」