(※写真はイメージです/PIXTA)
ロボタクシー、自動車保険…テスラが仕掛ける「ビジネスモデル」
例えば、「ロボタクシー」です。これは、完全自動運転の車が人間のドライバーなしで乗客を運ぶ、いわば「無人タクシー」のこと。テスラはこの構想を、自社の電気自動車と自動運転技術を組み合わせて実現しようとしています。
そもそも、普通のマイカーというのは1日のうち90%以上は駐車場で眠っているだけの「金属の塊」です。さらに駐車場代もかかります。しかし自動運転が完成すれば、自分が会社で働いている間や寝ている間に、車を無人のタクシーとして稼働させて、勝手にお金を稼いでもらうことができます。オーナーにとっては、駐車場代を払うだけだった車が、逆にお金を生む資産に変わるわけです。
しかも、テスラ側にとってもこれは美味しいビジネスです。自動運転のソフトウェアは一度開発してしまえば原価はほぼゼロなので、導入1台あたり数十万〜100万円単位の高利益な課金が見込めます。
もう一つ、「自動車保険」にも可能性を感じています。テスラは車に搭載したソフトウェアを通じて運転データをリアルタイムで取得できるため、「安全運転スコア」を算出して、それに連動して保険料が安くなるという独自の保険ビジネスを始めています。
「お、安全運転したらスコアが上がって保険料が下がるの? じゃあ頑張ろう!」とドライバーに思わせる。運転にゲーム性を持たせて、車を売るだけでなく保険でも稼ぐ。こんなビジネスを作れるのはテスラだけです。
もちろん、テスラの自動運転ビジネスにはリスクがないわけではありません。政府の方針によっては自動運転の認可が取り消されるかもしれないし、何か重大な事故が起きればストーリーは一気に崩れます。それに、CEOのイーロン・マスクはめちゃくちゃ「やんちゃ」な経営者です。大胆な言動で世界を動かす天才ですが、ときどき大統領と喧嘩したりして株価が暴落することもあるので、本当に心臓に悪い(笑)。
それでも僕がテスラに投資を続けているのは、彼が描くストーリーが規格外だからです。
データセンターを火星に?…投資家を魅了する「SF映画の先」を行く構想
イーロン・マスクは、テスラの自動運転と、彼が率いる宇宙企業・スペースXのスターリンク(衛星通信網)を組み合わせて、全世界のインフラをリードしようとしています。
さらに、AI開発に必須なデータセンターの莫大な電力・冷却・騒音問題を解決するために、「寒いし、空気もないし、苦情を言う住民もいない『火星』にデータセンターを作ればいいじゃないか」なんていう、SF映画も真っ青の構想まであると言われています。
こんな話、普通の社長が語れば荒唐無稽な話と思うだけですが、テスラやロケット技術を高めてきた歴史と技術力を見れば、あながち不可能だとも言い切れない。こんな壮大でワクワクするストーリーを見せてくれる会社だからこそ、僕は今もテスラに投資を続けることができているんです。
オモロー山下
お笑い芸人
実業家/個人投資家
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