かつて、「3の倍数と3のつく数字のときだけアホになる」のネタで一世を風靡した「世界のナベアツ」。その相方だったのが、「山下本気うどん」のプロデューサーで『借金1000万円から億り人 じゃない方芸人の大逆転投資術』(KADOKAWA)著者のオモロー山下氏です。同氏は、借金1000万円から10年で「億り人」になった人物でもあります。彼はどのようにして成功をつかんだのでしょうか、みていきましょう。
起業成功だけでは到達できなかった…「山下本気うどん」を立ち上げた“じゃない方芸人”が、借金1,000万円→億り人になれた〈人生の転機〉 写真/水上俊介

「病気になったら終わり」…労働収入の限界と、舞い込んだ“転機”

借金を完済し、店も軌道に乗った。普通なら、ここで満足するところでしょう。でも僕は、ある不安を感じていました。

 

毎日店に立ってうどんを作ることで利益を得ていましたが、これは「労働収入」です。僕が働かなければ収入はゼロ。病気になったら終わり。年を取って体力がなくなったら続けられません

 

僕は後に投資の世界で「労働収入」と「資産収入」の違いを学ぶのですが、当時の僕は資産収入がゼロで、ほぼ100%が労働収入という状況でした。でも、うどん屋を「労働」から「資産」に変えれば、僕が働かなくても収入が入ってくる仕組みを作ることができます

 

「そんなうまい話があるのか?」というと、実はあったんです。

 

「現場主義」に反する…最初は後ろ向きだった

2017年頃、株式会社ガーデンという外食企業から「『山下本気うどん』をフランチャイズ展開しませんか?」というお話をいただきました。

 

とてもありがたい話でしたが、最初はあまり乗り気ではありませんでした。フランチャイズにすると、僕がいない店舗が全国に増えていく。あれだけこだわった「現場主義」に反するんじゃないか。僕がいない店で、ちゃんと味を守れるのか。そんな迷いがあったんです。

 

確かに僕がお店に立っていれば、味をしっかり守れます。でも、やっぱり1人でできることには限界があります。僕はうどんの味に自信があったし、たくさんの人たちに食べてもらいたいと思っていましたが、直営でやれるのは1、2店舗がせいぜい。

 

ガーデンさんはラーメンなど多種多様な飲食店を多店舗展開している企業です。ガーデンさんなら、僕がこだわったうどんの味を、もっと多くの人たちに広げてくださる。いつか僕が年を取って現場に立てなくなっても、あの味を多くのみなさんに楽しんでもらえると思ったんです。そう考えると、急にフランチャイズに前向きになってきました。

 

2017年6月、僕はガーデンさんとライセンス契約を締結しました。「山下本気うどん」のブランドとレシピをライセンス提供し、うどん1杯ごとにロイヤリティを受け取る形です。お店はすぐに3店舗に広がりました。