相場の追い風に乗って資産を増やした小平さん(仮名)は勢い半分で早期退職・FIREを成し遂げました。ところが、辞表を出した日から、歯車は静かに狂い始めます。狭い部屋に夫婦二人、行き場のない一日。「広い家に移ろう」と臨んだ住宅ローン申請でしたが、まさかの“否決”。「資産は1億2,000万円ある。それでも7,500万円が借りられない」……。ファイナンシャル・プランナーの青山創星氏が、「お金」と「信用」の決定的な違いを解説します。
(※写真はイメージです/PIXTA)
銀行員「申し訳ありませんが、ご融資はできかねます」…52歳元会社員、資産1.2億円超なのに住宅ローン審査で“まさかの門前払い”。狭い賃貸で妻と2人「地獄のFIRE生活」のワケ【FPの解説】
資産1億2,000万円なのにローンが借りられない
小平さんが目をつけたのは、70平米・築浅の中古マンション。3LDKで夫婦二人それぞれの部屋が持てる広さで、諸費用を加えると総額は7,500万円ほどでした。
「手元の1億2,000万円はそのまま運用で増やし、家は低金利のフルローンで買おう。資産がこれだけあるんだから、銀行だって喜んで貸してくれるはずだ」
そう信じて大手の都市銀行に申し込みました。しかし、数日後に届いたのはまさかの連絡でした。
「申し訳ございません。総合的に検討しました結果、今回はご希望に沿えないという判断になりました」
「……嘘だろ? 1億2,000万円持っている人間が、なんで7,500万円を借りられないんだ」
困惑した小平さんは、知人の紹介でFPの永瀬財也さん(仮名)を訪ねました。
永瀬氏に促され、小平さんは信用情報機関(CICなど)に開示請求を行ってみたところ、過去のクレジットカードの支払いや携帯料金に遅れはなく、信用情報はクリーンでした。そのうえで、永瀬氏は説明を始めました。
