(※写真はイメージです/PIXTA)
すべての条件を満たしたタワマンを購入
千葉県在住のトモヤさん(仮名/42歳)は、同級生の妻・レイさん(仮名)と、この春に小学校へ入学したばかりの7歳の長女との3人家族。夫婦合わせた世帯年収は約1,300万円です。
「娘が小学校に上がる前には、落ち着けるマイホームを構えたい」と考えた夫婦が最優先したのは、お互いの通勤や娘の通学に便利な「駅チカ」という条件でした。物件探しを始めて間もなく、候補に挙がったのは、当時住んでいた賃貸マンションの隣地区のタワマン。最寄り駅には急行が止まります。
「ここへ引っ越せば通勤も少し楽になるし、大型の商業施設もすぐそばにあるから生活環境としても申し分ない。なにより、いつかはと憧れていたタワマンに住めるんだ」
そう胸を躍らせたトモヤさんは、すぐにモデルルームの商談予約を入れました。自分たちの収入で本当に維持できるのかという不安が頭をよぎったものの、階層によって価格帯が大きく異なるため、高層階は難しくても低層階の住戸であれば予算内に収まることがわかりました。夫婦それぞれの収入を合算して借り入れる「ペアローン」を契約し、マイホームを手に入れる決断を下したのです。
無事にローンの審査も通過し、待ちに待った新しい暮らしが幕を開けました。日々の通勤ストレスは解消され、周辺には緑豊かできれいな公園があり、娘も自分の部屋ができたと、新しい家に満足げです。日用品から衣類まであらゆる買い物が隣接するショッピングモールで完結し、まさに思い描いていた生活が実現したかのように見えました。
憧れのマイホーム生活を襲った「最初の打撃」
しかし、そんな幸福感に包まれた日々は長くは続きませんでした。入居から数年が経過したある日、自宅のポストを確認したトモヤさんは、中に入っていた1通の封書に目を留めます。封をあけると、そこには「管理費および修繕積立金 改定のご案内」の文字が。それまで毎月4万5,000円だったマンションの維持費が、一挙に7万円へと引き上げられるという内容でした。
「購入の際にも『将来的に積立金が引き上げられる可能性がある』との説明は受けていたし、建物の価値を守るために不可欠な経費だということはわかっている。だけど……この先、一体いくらまで値上がりし続けるのだろうか」。トモヤさんの心に不安がよぎりました。
時を同じくして、小学生になった娘が「お友達と同じスクールに行きたい」と言い出し、習い事の数が4つに増えていたのです。気がつけば、毎月の貯蓄に回せる余裕は目に見えて減っていきました。日々の生活費自体は共働きの収入でなんとか賄えているものの、将来最も重くのしかかる大学の教育費や、自分たちの老後資金への備えがまったく進まない現状に、焦りばかりが大きくなっていきます。