まとまったお金を「守る」ために、FPが伝えたい3つの原則

突然まとまったお金を手にすると、人は気が大きくなりやすいものです。しかし、そんなときこそ大切なのが「すぐに使わない」ことです。

カードローンのような借金がある場合には返済に充てるべきですが、クルマを買い替えるなどの急を要さない消費は控えるほうが賢明です。使い道が決まるまでは、定期預金や個人向け国債など、元本割れリスクの低い商品に一時的に置いておくだけでも十分です。増やすことより守ることを優先する。それが、大金を受け取った直後には重要になります。

投資を始める場合も、「生活防衛資金」を必ず確保しましょう。生活防衛資金とは病気や失業などで収入が途絶えたり、突然大きな支出が発生したりした場合に備えるお金です。生活費の2年分程度は、絶対に手をつけない聖域として別管理にしておきます。

そのうえで、余剰資金のごく一部で、多少のリスクをとって投資を始めてみましょう。運任せでなく、投資の基本や資金管理を身につけることも大切です。FXや信用取引などのレバレッジ投資は、少ない元手で大きな損失を抱える可能性があるため、投資経験が浅いうちは安易に手を出さない方がよいでしょう。

そして最も重要なのが、「退職は、資金計画を立ててから」という原則です。会社を辞める前に、社会保険料・税金・生活費をすべて含めたキャッシュフローを試算してみましょう。一時の感情で退職を決めてしまうと、資産はどんどん目減りします。冷静になり、この現実を数字で確認すれば、生活に困窮するリスクを避けられるでしょう。

卓也さんは今、ハローワークの中高年層(ミドルシニア)専門窓口に通い始めました。正社員への道は簡単ではありませんが、まず生活を立て直すことが最優先です。残り300万円を守りながら、一歩ずつ再建のステップを踏む――それが今できる、最善の選択です。

松田聡子
CFP®

【注目のセミナー情報】
【資産運用】7月22日(水)オンライン開催

《2026年・富裕層のマネー戦略》
「投資信託×保険」の資産形成アプローチ

【アメリカ不動産投資】7月27日(土)オンライン開催
過去10年間で住宅価格が1.9倍に上昇したエリアも!
「減価償却×ドル建て資産」を活用した資産形成戦略