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統計が示す主婦層の資産運用意識
金融経済教育推進機構『家計の金融行動に関する世論調査(2025年)』によると、二人以上の金融資産保有世帯における金融資産の保有目的として「老後の生活資金」は62.3%と圧倒的です。また、老後の生活に対しては「心配」が78.2%。世代別に見ると、50代が84.0%と、40代(85.4%)に続いて老後不安が強いことがわかります。定年を前に、漠然とした心配が大きくなっているのでしょう。
そのような中、新NISAの抜本的拡充以降、投資は特定の層から一般家庭へと着実に裾野を広げています。日本証券業協会『新NISA開始後の利用動向に関する調査』によると、新NISA利用者のうち個人年収300万円未満の層が全体の39.3%を占めました。
また利用者の職業を見ると、専業主婦(主夫)の割合が前年の10.4%から11.1%へと増加し、女性の比率自体も前年の40.5%から41.0%へ上昇。わずかな変化ではありますが、一般家庭における投資行動の前向きな変化がうかがえます。
一方で、老後生活のベースとなる年金の受給額の先行きは明るくありません。令和8年度(2026年度)の年金額は、国民年金(老齢基礎年金・満額)が7万0,608円。厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)が23万7,279円。前年から国民年金は1,300円、厚生年金は4,495円の増額となりました。
しかし、物価が急激に上昇しているにもかかわらず、年金の増額幅がそれを下回るため、生活感覚としては「年金が減った」と感じる「実質目減り」の状態です。今後、少子高齢化の進展などから、年金給付額は現状から実質2割減が既定路線とされています。
年金だけに頼るわけにはいかないと、老後を見据えて着実に資産形成を進めてきた人たち。しかし、定年時に十分な貯蓄がなく、途方に暮れる人も少なくないでしょう。
ですが「詰んだ」と諦めるのは早計です。まずは家計を徹底的に可視化し、固定費の削減と並行して、現実的な収支計画を再構築しましょう。健康である限り長く働くのも一手です。定年をゴールとしなければ、働く期間がそのまま「資産寿命」を延ばす貴重な準備期間へと変わります。