連休前の「子どもが帰ってくる」という知らせを、手放しで喜べたでしょうか。かつての現役時代なら嬉しさしかなかったはずの帰省が、リタイア後、なぜか「モヤモヤ」とした不安に変わってしまう……。そんな経験を持つ人は少なくありません。本記事では義男さん夫婦の事例とともに、退職後の家計の言葉にできない不安について、FPオフィスツクル代表・内田英子氏が解説します。※本記事の事例は複数の相談をもとに、プライバシー保護のため脚色を加えています。税務・法務等の個別判断は各専門家にご相談ください。
(※写真はイメージです/THE GOLD 60編集部)
「まさか、帰らない気か?」年金月21万円・67歳夫婦の気がかり。GW初日から帰省した37歳次男、リビングで三食待ち続け「今日で9日目」…一切見えない「“自分の家”に帰る気持ち」
取り崩し計画に「家族との距離感」を組み込む
老後資金の取り崩し計画を立てる際、多くの人は「年間いくら使えるか」「何歳まで資産が持つか」という点ばかりを気にします。しかし実際、計画を立ててその計画が破綻してしまう原因の多くは、「想定外の支出が繰り返されること」です。
なかでも家族への支出を含む交際費は、金額をコントロールしづらく、感情的にも断りにくいため、一度発生すると振り回されてしまう人が多いです。だからこそ、取り崩し計画のなかで交際費として許容できる金額をあらかじめ示しておくことには意味があります。
去年のGW、義男さん夫婦が不安を感じたのは、息子の長居そのものではなく、方針を持たずにモヤモヤを抱え込んでしまったことでした。
もし同じようなモヤモヤを感じたことがあるなら、まずは一つだけ考えてみてください。「これからの自分たちの暮らしで、いちばん大切にしたいことはなにか」。明確に言葉にできるようになると、行動が変わってくると思います。
今年のゴールデンウィーク、みなさんはお子さんの『帰るよ』を、不安なく迎えられたでしょうか。
内田 英子
FPオフィスツクル代表