(※写真はイメージです/PIXTA)
経済的困窮を招く「自分名義の貯金」がないリスク
田中加奈子さんのようなケースは、「経済的DV(ドメスティック・バイオレンス)」のひとつと考えられます。内閣府『男女間における暴力に関する調査(令和3年度)』によると、配偶者から暴力を受けた経験のある女性のうち、1割強が「生活費を渡さない」「貯金を勝手に使われる」といった経済的圧迫を経験しています。身体的暴力と異なり外部から把握されにくいため、長期間にわたり自由を制限されるケースも少なくありません。
特に、婚姻期間中に自分名義の資産や職歴を持たないことは、将来的な生活リスクに直結します。厚生労働省『令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況』によると、厚生年金の平均受給額は男性が月額173,033円であるのに対し、女性は月額114,797円と大きな差があります。
専業主婦期間が長い場合は受給額がさらに低くなる可能性があり、自身の収入や貯蓄が乏しいことは、離婚後の生活困窮につながりかねません。さらに、厚生労働省『令和3年度 全国ひとり親世帯等調査』によれば、母子世帯の平均就労年収は約236万円にとどまっており、経済的基盤の弱さが自立を難しくしている実態も明らかになっています。
加奈子さんは現在、「誰に許可を取ることもなく、自分の意思でお金を使えることが自立だった」と語ります。自分名義の口座と資産を持つことは、生活の安定だけでなく、自らの人生を選択するための土台となるものなのです。
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