(※写真はイメージです/PIXTA)
統計から見る「対面型詐欺」の深刻な現状
警察庁『令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)』によると、オレオレ詐欺の認知件数は1万4393件(前年比113.2%)と、増加傾向にあります。その中でも昨今増えているのが、警察官などをかたり捜査名目で現金などをだまし取る手口、いわゆる「ニセ警察詐欺」です。その認知件数は1万0936件、被害額は985.4億円にのぼり、特殊詐欺の総認知件数に占める割合は39.4%。オレオレ詐欺の内訳で見ると、実に74.3%を占めています。
「ニセ警察詐欺」の特徴のひとつが、老若男女問わず被害が広がっている点です。年代別の認知件数では、30代が2221件と最も多く、次いで20代が1686件と、若い年代にも被害が及んでいます。一方で被害額については、70代が266.1億円と最も多く、次いで60代が249.1億円と続き、高齢層の被害額が突出して大きくなっています。
なぜ、こうした詐欺に遭ってしまうのでしょうか。そこには権威への信頼と恐怖を巧妙に突いた心理的誘導と、デジタル技術を悪用した情報の信憑性向上があります。
警察という絶対的な「権威」から「あなたは容疑者だ」と告げられると、人は強い不安と混乱に陥ります。そのような中で解決策を示されると、つい相手を信頼してしまうのです。精巧に作り上げられた警察手帳や逮捕状の画像なども、信じ込ませるための巧妙な罠となっています。
被害に遭わないために、警察庁は「警察がSNSのビデオ通話を使って連絡したり、警察手帳の画像を送ることは絶対にありません」「警察が捜査や無実の証明のために金銭を要求(振込、預かり、ネットバンキング等)することは一切ありません」と注意喚起しています。不審な電話を受けた際には、一度切ってから警察相談専用電話「#9110」に相談するよう呼び掛けています。
また、消費者庁の「令和5年版消費者白書」では、SNSやインターネットを通じた詐欺が増加する一方で、依然として「電話」を端緒とする被害が根強いことが指摘されています。高齢者にとって固定電話は社会との重要な接点ですが、犯行グループにとっては最も効率的な「侵入口」となっているのが現状です。
解決策として、警察庁や各自治体のホームページでは「防犯機能付き電話」の導入や、留守番電話設定の常時活用を強く推奨しています。犯人は自分の声が録音されることを極端に嫌うためです。また、「警察官が暗証番号を聞くことはない」「キャッシュカードを預かることは絶対にない」という事実を、家族や地域社会が繰り返し本人に共有し続けることが、孤立を防ぎ被害を食い止める手立てとなります。
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