将来受け取ることのできる年金額は、毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」で確認することができます。しかし、そこに記載されている額がそのまま支給されるかというと、そうとは限りません。特に、結婚・離婚経験があったり、転職を経験していたりすると、より慎重に確認する必要があるようです。ねんきん定期便が青色の封筒で届いた59歳男性の事例をもとに、「ねんきん定期便」の注意点をみていきましょう。
厚生年金には加入していたはずだが…59歳サラリーマンが抱いた“青色の封筒”への違和感。日本年金機構に問い合わせて判明したまさかの事実【社労士CFPが「ねんきん定期便の確認ポイント」を解説】
Aさんの違和感の正体
しかしAさんは、当時3ヵ月だけ勤めていた会社(Y社)があったことを思い出します。
「短期間だったし、厚生年金には入っていなかったかもしれない……でもこれ、空白期間のままで大丈夫なのかな?」
気になったAさんは、同封されていた「年金加入記録回答票」に会社名(Y社)などを記入し、日本年金機構に年金記録の調査をしてもらうことにしました。
日本年金機構から届いた「まさかの回答」
すると調査の結果、空白期間だった3ヵ月の厚生年金加入記録(Y社)が新たに見つかったというのです。
3ヵ月分とはいえ、Aさんの加入記録が増えることになります。その分65歳から受け取る老齢厚生年金は年間数千円ほど増える計算です。
「しっかり確認してよかった」と安堵したAさんですが、増えるのはたった数千円です。
「もっと増えないものか……」
Aさんはさらに受給額を増やせないかどうか、最寄りの年金事務所へ相談に行きました。
ねんきん定期便だけではわからなかった年金の“伸びしろ”
59歳時点の定期便に記載されている年金受給見込額は、「60歳になるまで現在の条件で加入し続けた場合」の金額です。そのため、60歳以降の年金加入分は反映されていません。
Aさんは65歳まで働く予定とのこと。よって、60歳から65歳までの厚生年金加入期間が増えれば、その分年金も増えることになります。
年金事務所の職員いわく、「Aさんの場合、65歳まで勤務を続ければ受給額は年間10万円以上増えそう」とのこと。また「給与や賞与次第では、20万円近く受給額が増える可能性もある」と説明を受けました。
さらに、厚生年金は70歳まで加入できるため、「65歳以降も働いて厚生年金に加入すれば、その分さらに増えますよ」と助言を受けました。
「たしかに、ねんきん定期便には『60歳までの現在の加入条件による見込額』と書いてあるな。そうか、頑張ればまだまだ増えるのか……」
ねんきん定期便に記載されていた「空白期間」をきっかけに記録を見直し、年金の増やし方を知ったことで、将来に少し希望を持てたAさんでした。
