鉄筋コンクリート(RC造)の寿命を知っていますか? 税法上の計算で用いられる基準「法定耐用年数」は47年ですが、実際には47年などまだまだ“築浅”の部類といえるかもしれません。一級建築士・建山晃氏の著書『[新装版]マンションの大規模修繕でダマされない方法』(彩図社)より、鉄筋コンクリート(RC造)マンションの“ほんとうの寿命”を紹介します。
築47年はまだ築浅!? 意外と知られていない「鉄筋コンクリート(RC造)マンション」の“ほんとうの寿命”【一級建築士が解説】
日本初の鉄筋コンクリート住宅は?
日本の共同住宅では長崎県の軍艦島のアパート群(1916年)が初と言われている。そして1923年の関東大震災以降、地震に強い鉄筋コンクリートの建物が建築の主流となり、同潤会アパート(1926年)や四谷コーポラス(1956年)が建てられた。
どちらもすでに解体されてしまったが、鉄筋コンクリートの寿命が来たわけではなく、内部設備の劣化と、好立地につき建て替え条件が良かったために建て替えとなった。
現代のコンクリートの基本材料は水とセメントと砂と骨材(砂利等)で、鉄筋コンクリートの耐用年数を決めるのがコンクリートの「中性化」である。アルカリ性であるコンクリートが外的影響と経年によって徐々に中性化すると、鉄筋コンクリートの強度が低下する。長く放置するとクラック(ひび)が発生して中に水が入り、中の鉄筋が錆びて爆裂を起こし、コンクリートが剥離するのだ。
鉄筋コンクリートの耐久年数は、飯塚裕『建物の維持管理』(1979年)では117年、大蔵省主税局「固定資産の耐用年数の算定方式」(1951年)では120年、外装をすれば150年となっている。私も鉄筋コンクリートは外装をきちんとメンテナンスすれば100年以上の耐久性はあると考える。
かぶりの厚さがコンクリートの寿命を決める
鉄筋コンクリートの建物を新築する場合、コンクリート打設前には必ず配筋検査が行われる。鉄筋の本数と配筋要領を検査するそのときに、「かぶり厚さ」も必ず検査対象となる。
鉄筋コンクリートの品質を維持するために一番大切なことは、コンクリートの表面から内部の鉄筋までの最短距離がどれだけ厚いかだからだ。
JASS5(日本建築学会刊行)では表のように決められており、このかぶり厚さを守ることが鉄筋コンクリートの品質を保つ大きな要因になる。最小は20㎜以上となっているが、場所によるものの30㎜以上は必要だ。

