昨今、デジタル化の波は私たちの家計管理のあり方を大きく変えました。その一方で、本人が気づかないうちに「見えない支出」が積み重なり、家計を圧迫するケースが後を絶ちません。ある女性のケースから、現代特有の支出の落とし穴をみていきます。
どうして、こんなことに…。年金月12万円・74歳のおひとり様女性、貯金通帳に衝撃。身に覚えのない「支出の正体」 (※写真はイメージです/PIXTA)

高齢者を狙う「デジタル支出」の現状

消費者庁『令和7年版 消費者白書』によると、インターネット通販を含む通信販売に関する相談件数は高止まりしており、そのなかには「定期購入」や「サブスク」の解約トラブルが大きな割合を占めています。

 

特に、スマートフォンの契約時に「初月無料」として付帯されたオプションが、無料期間終了後も解約されずに継続されるケースが目立ちます。総務省の資料でも、デジタルサービスの多様化に伴い、契約内容を十分に理解しないまま合意してしまう「情報格差(デジタル・ディバイド)」による不利益が指摘されています。

 

国民生活センターに寄せられる相談事例を分析すると、以下の3点が発見を遅らせる要因となっています。

 

■明細のデジタル化

紙の通帳や請求書が廃止され、Web明細への移行が進んだことで、支出の動きが視認しにくくなっている。

 

■決済代行会社の名称

通帳にサービス名ではなく「決済代行会社」の名称が記載されることが多く、一目で内容が判別できない。

 

■通知の埋没

契約更新や課金の通知がメールのみで行われ、中村さんのように「広告」と判断して削除・放置してしまう。

 

こうした「見えない固定費」を防ぐには、PR TIMES等で各社が発表している家計管理調査でも推奨されている通り、定期的なクレジットカード明細の精査や、家族間での契約状況の共有が有効な防衛策となります。