毎年誕生月に送付されるねんきん定期便について、“忙しいからきちんと確認していない”という人は多いです。こうしたなか、いざ定年前になってじっくり確認してみると、記載された「想定外の年金額」に衝撃を受けるケースも……。事例をもとに、高年収の人ほど陥りやすい「年金の落とし穴」をみていきましょう。辻本剛士CFPが解説します。
(※写真はイメージです/PIXTA)
なにかの間違いでは…年収1,300万円の59歳サラリーマン、日本年金機構から届いた「青色の封筒」の中身に不信感→年金事務所で告げられた“信じたくない事実”【CFPが「厚生年金の落とし穴」を警告】
老後の“おひとり様”は月にいくら使える?
総務省の「家計調査報告」によると、65歳以上の高齢単身無職世帯における月の可処分所得は12万1,629円となっています。
「こんなはずじゃなかった」を防ぐために
タクマさんには、サッカー留学や世界旅行などで、国民年金を支払っていなかった期間が約10年ありました。また、高年収ではあるものの月給が抑えられ、賞与の割合が大きい給与体系だったことから、年金見込み額は月額12万5,000円と、平均的な水準にとどまっていたのです。
職員の説明を受け納得したタクマさんは、ショックではあったもののすぐに切り替え、キャリアプランを変更することに。60歳以降も、年金を受け取れる65歳まで現在の会社で働き続けることにしたそうです。働く期間が延びれば、その分だけ年金額も増えていきます。
「身体もまだピンピンしてるし、この仕事、嫌いじゃないんだよね」
そう言って笑うタクマさんにとって、この選択は決して後ろ向きなものではありません。
年金額を正しく把握したうえで、現実的な対策を取ることが、将来の不安を減らす第一歩になると気づいたのです。
辻本 剛士
神戸・辻本FP合同会社
代表/CFP
