脳腫瘍の手術と経済的理由で大学進学を断念し、借金を抱えながら飛び込んだフルコミッションの営業職。しかし、知識も経験もない若者に世間は甘くありません。サボり癖がつき、給料日には洗礼を受けます。何もかもうまくいかず、すぐに退職してしまったこのドン底経験こそが、皮肉にも「自分から売り込まなくても、相手から欲しがられる仕組み(マーケティング)」を考えるきっかけになったと、わかさ生活創業者の⻆谷建耀知氏はいいます。同氏の著書『誰でもできる! 結果に繋がる超・マーケティング思考 すべての答えは個客の中にある』(アスコム)より、その経験とマーケティング思考の軸をみていきます。
あの、僕のお給料は…?「英会話教材の訪問販売」午前中は営業、午後は公園で暇つぶし。のちに「100億円企業の創業者」となる18歳高卒男性が“初給料日”に受けた洗礼 (※写真はイメージです/PIXTA)

初めて「買います」と言ってもらえたが…

当時、会社は神戸にあったのですが、淡路島にまで遠征をして飛び込み営業を続けていると、遂に「買います」と言ってくれるお客さんに出会えました。心の底から「ありがとうございます!」という声が出ました。お客さんも「こんなところまでわざわざ来てくれて。頑張っているし」と優しくしてくれました。

 

しかし、わたしの知識不足、勉強不足のせいで契約手続きがうまくできず、お客さんの顔がだんだん曇っていき「もう、いいです」と断られてしまったのです。そこで心が折れ、辞めてしまいました。

 

この経験から「あぁ、自分には営業、売り込みは絶対に無理だ」と思いました。しかし同時に、この経験から「自分から売り込まなくても、相手から買ってくれる、動いてくれるようにしないと」と考えるようになりました。

 

これもわたしの「マーケティング思考」の軸となっており、現在でも物を売るとき、人を動かすときはそう考えています。

 

 

⻆谷 建耀知

株式会社わかさ生活

代表取締役社長