長年勤めた会社から受け取った退職金2,000万円。「これで老後は安泰だ」と胸をなでおろした遠藤さん(仮名・70代)が、なぜ絶望の淵に立たされることになったのでしょうか。きっかけは、元同期の飲み会で知った思わぬ事実。妻に内緒で始めたことが、取り返しのつかない事態へと向かいます。今回は、退職金運用の落とし穴と失敗してしまった時の対処法について、FPの青山創星氏と一緒に考えていきましょう。
(※写真はイメージです/PIXTA)
こんな老後のはずじゃなかったのに…退職金と貯蓄2,800万円が半減、妻も失った70代男性の後悔。転落の始まりは「元同期との飲み会」【FPの助言】
妻にバレた瞬間の「絶望」と家庭の破綻
投資を始めたことも、損失のことも、妻には何一つ話していなかったという遠藤さん。
「家計管理は自分が担っており、普段、妻が細かく確認することはありません。できるだけお金の会話を避けていましたが、いつまでもバレないなんて、やはり無理でした。『なんでこんなに貯金残高が減ってるの?』と聞かれた時、もう隠せないと観念しました」
妻の顔は真っ青になり、その後は号泣。長い結婚生活で見たことのない妻の姿でした。
「どうして相談もせずに、そんなことしたの? なぜ隠していたの? 夫婦二人でここまでやってきたのに、自分だけのお金だと思っていたのね」
妻の言葉は遠藤さんの心をえぐりました。そして、妻は静かに家を出ました。そして今もなお、実家に帰ったまま。「退職金を失ったことより、妻との関係が壊れたことの方が辛いです。まさか、こんな老後になるとは」と肩を落とします。